韓国の俳優は、なぜ“大卒”がとても多いのか

写真拡大

韓国の俳優の経歴を見ると、多くの人が大学の演劇・映像関連学科を卒業している。

パク・ボゴムは明知(ミョンジ)大学の映画音楽学科に進み、忙しい芸能活動と並行して学業に励み、見事に卒業している。コン・ユの場合も、名門の慶熙(キョンヒ)大学の演劇映画学科を卒業し、さらに大学院も出ている。

(関連記事:寡作なコン・ユが今年は2本の映画に主演! どんな作品演じる?

彼らに代表されるように、韓国の俳優の多くが大卒だ。

なんといっても、韓国には著名な総合大学の多くに演技を学ぶための演劇・映像関連学科が存在している。その数は40以上。日本とは比べられないほど多い。
 
実際、韓国の俳優であれば大学で演技を専門的に学ぶことが、まるで必須条件であるかのようだ。

韓国芸能界に詳しい記者がこう解説している。

「確かに、韓国で俳優をめざす人たちの間では、大学の演劇学科に進む人が多いですね。もちろん、大学で専門的に演技の勉強をするために進学しています」

「もう一つ大きな理由があります。それは、芸能界の中での学閥システムが大いに関係しているのです」

その学閥システムとは? さらに説明が続く。

「個人でオーディションを受けて、ドラマや映画に出演できる人は本当に限られていて、多くの人は人気が出るまでに長い時間がかかります。その間、同じ大学の先輩が芸能界にいると、出演を推薦してくれたり、演技指導をしてくれたりと、いろいろ世話をしてくれるのです。長い時間がかかっても、韓国で俳優として生き残るには、学閥を利用しなくてはならないときがあるのです。それが現実だといえるでしょう」

いかにも人脈が大切な韓国らしい話だ。

ちなみに、韓国の大学の演劇関連学科は受験志望者が多くてかなり難関である。大学で演劇を学ぶためには、他の学生以上に厳しい受験戦争を勝ち抜かなければならない。

苦労の末にようやく入学できたとしても、その先に待っている現実も厳しい。俳優として生き残れるのはほんのわずか。その一方で、有名大学出身であれば、一般企業への転職もそう難しくない。

そうした事情があって、自分の夢を卒業時にあきらめてしまう人もかなりいる。

けれど、辛抱強く俳優への道を進んだ人は、大学で基礎をしっかり学んでいるので実力がある。韓国に演劇専門学科が多いというのは、芸能界にとっては本当に心強いかぎりなのだ。

(文=康 熙奉/カン・ヒボン)