大阪万博は「移動・交通ビジネス」創出の好機だ
「米ウーバーは20年にダラスやロサンゼルスなど世界3カ所で、『空飛ぶタクシー』を実証実験する。25年の大阪・関西万博までには、大阪でも飛ばしたい」。タクシー配車サービスを各地で手がけるウーバージャパンの遠山雅夫執行役員は、大阪では空飛ぶタクシーも目指す意向を表明した。
万博会場は155万平方メートルと広大で海上のため、障害物も少なく実験しやすい。大阪の官民も国家戦略特区制度の規制緩和による自動運転などの実証実験を目指している。万博で移動技術を革新し、地域産業を活性化する波及効果を見込む。遠山執行役員は「運用ノウハウや着陸場所も必要なので、ヘリコプターの運航会社と協力したい。(関西を中心とする)日本の先進的な電池技術も長距離飛行に生かせる」と地域発の技術に期待を寄せる。
一方、スカイドライブは空飛ぶ自動車のメーカーとして事業を説明。福沢知浩社長はトヨタ自動車に勤務後、起業した。1号機を18年に試作し、改良を続けている。
福沢社長は「大阪では万博やインバウンド(訪日外国人)、誘致計画のある統合型リゾート(IR)の利用客を見込める。事業化の事務会社などを募り、パートナーと一緒に取り組みたい」と協力を募る。
万博会場とテーマパークのユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市此花区)や水族館の海遊館(同港区)などを短時間で移動する飛行を検討している。課題には安全性や長持ちする電池、騒音対策を挙げる。電機産業やモノづくりの中小企業が集積する関西には、こうしたニーズに応える技術も多い。
りそな銀行の渡部卓司コーポレートビジネス部長は「関西にくれば新たなビジネスのスピードが速くなる、という都市にしたい」と企業間の橋渡しや産業活性化の意義を示す。
