メッシが振り返る昨夏の”代表引退”騒動 「その言葉を口にしたことに戸惑った」
世界を驚かせたあの発言について語る 「気持ちが熱くなってしまって…」
ロシア・ワールドカップ(W杯)本大会出場を決めたアルゼンチン代表が、1986年メキシコ大会以来3度目となる世界一の称号を獲得する上で、不可欠なのはもちろんFWリオネル・メッシ(バルセロナ)だ。
南米予選最終節で圧巻のハットトリックを達成し、予選敗退危機を救ったスーパーエースだが、昨夏口にした“代表引退発言”について「DirecTVスポーツ」で語っている。
アルゼンチンだけでなく世界中が大きな騒ぎになったのは、2016年6月のこと。コパ・アメリカ・センテナリオ決勝でチリ相手にPK戦の末に敗れたショックを受け、メッシは代表引退を口にした。スペイン紙「マルカ」によると、当時の心境をメッシがこう明かしたのだという。
「代表引退はあの瞬間、気持ちが熱くなってしまって、決めてしまったことだったんだ。だけど自分はその言葉を口にしたことに戸惑ったし、代表に戻りたいと思ったんだ。(当時の監督の)バウザやチームメイトも復帰するのを簡単にしてくれたからね」
アルゼンチン国内では、所属クラブのバルサではタイトルを総なめにする一方、母国代表を栄冠に導けないメッシを批判的に見る向きもあった。しかし世界ナンバーワンプレーヤーの突然の宣言に、アルゼンチン国民は文字通り青ざめ、公共機関の電光掲示板などが「メッシやめないで!」のメッセージであふれかえった。
「僕は今までと違う形で楽しんでいるよ」
その後、W杯南米予選で苦境に陥る母国のため発言を撤回。同予選最終節エクアドル戦ではハットトリックの離れ業を見せて、出場権獲得の原動力となった。その際に「救世主」と崇められたのは記憶に新しい。
「30歳になって、僕は今までと違う形で楽しんでいるよ。いつでもピッチ内外で有益な時を過ごしているんだ。代表チームでも、とてもリラックスしてね。たとえ自分に批判が来ても、違う経験をしているんだとね」
人間としての成熟もうかがわせるメッシ。アルゼンチンの大半の人々も、今は“代表引退しないでくれてありがとう”との思いだろう。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
