佐々木 希と考える、恋、仕事、そして出産。輝ける30代のために「心に栄養を!」
すでに何度も母親役を演じてきた。28歳の女優としては、確実に多いほうだろう。映画『いきなり先生になったボクが彼女に恋をした』では、仕事と子育ての両立に奮闘するシングルマザーを演じているが、シングルマザー役も今回が初めてではない。「母親役、特にシングルマザー役を演じさせていただくと、いつも感じるのは、子どものためならどんなことでもするという、強く大きな愛ですね」――佐々木 希はそう語り、まさに母親の強さを感じさせるような、優しく包み込むような笑みを浮かべた。

撮影/平岩 享 取材・文/黒豆直樹 制作/iD inc.



役を通じて見えてくる理想の母親像



――本作は、イェソン(SUPER JUNIOR)さん演じる、仕事も恋人も失い、沖縄でいきなり韓国語の講師をすることになったヨンウンと、韓国語ができないことがバレたら仕事をクビになってしまうシングルマザーのさくらの姿を描いたラブコメディですね。佐々木さんから見て、さくらはどんな女性ですか?

何よりも大切な子どものために、韓国語をマスターして仕事をしなくちゃ! という責任感のある母親です。でも母親であると同時に、女性として恋もする。そんなさくらを演じて、私ももし子どもができたら、こんな(母としての強さと女性らしさを持ち合わせた)母親になれるのかなぁ、と勇気づけられた部分もありました。



――おそらく、同世代の女優さんの中でも、母親を演じてきた回数が多いほうだと思いますが、母親役をやると「自分が将来、母親になったら…?」と考えるものですか?

やっぱり、考えさせられますね。今、ちょうど撮影に入っている別の作品でも母親を演じているのですが、「母親って大変だな、偉大だな」と感じています。小さな子どもって、まったくこちらの思い通りにならないですからね(苦笑)。子どもの考えていることもなかなかわからないですし…。

――年齢にもよりますが、まだしゃべれない子だと、意思疎通はなかなか難しいですよね?

そうなんですよね。でも母親は子どもが何を欲しがっているかわかるっていうじゃないですか! はたから見ていると「こんなことをしてほしがっていたんだ!」と驚きの連続です。今回のさくらもそうですけど、全力で仕事をしつつ、子育てもして…相当なパワーが必要だなぁって思います。



――これまでも、小学校の先生の役などもやられていて「子どもが好き!」とは公言されてましたけど、「母親になる」というのはまた違うものですか?

違いますね。自分は果たして母親になれるのかな? と不安になることもありますよ。子育てされている方はみなさん、「自分の時間なんてない」とおっしゃっていて、それどころか「寝る時間もない」って。子どもは大好きですけれど、自分の子どもとなると…どんな母親になるんだろう…(笑)。

――理想の母親像はお持ちですか?

それこそ、さくらは本当に素晴らしいなと思います! 私も仕事をしているので、仕事と子育てを両立しているさくらを尊敬します。これでパートナーもいてくれたら最高ですよね。

――まさにそのお相手の候補として、イェソンさん演じるヨンウンが現れるわけですが、さくらはヨンウンのどういうところに惹かれたんだと思いますか?

真面目でまっすぐなところかなと思います。それに、さくらのことだけでなく、息子の圭(上地悠聖)にもすごくよく接してくれるところですね。さくらにとっては、やはり、自分のことよりも息子のほうが大事なので。その何より大切な子どもによくしてくれるところがポイントだったんじゃないでしょうか?

――ふたりの関係は少しずつ惹かれ合っていくスローペースの恋愛ですね。

一目ぼれや、急に何かが起きて…という形とは異なり、大人っぽくていいと思います。若いときは一目ぼれもあるのかもしれませんが、大人になって、お互いの内面に惹かれ合っていく姿はすごく共感が持てます。



コメディエンヌ志望!? 「いろんな表情を見せたい」



――イェソンさんとの共演はいかがでしたか?

外国に来て主演を務めるということで、計り知れないプレッシャーもあったと思いますが、いざ、撮影初日を迎えてお話したら、すごく明るくて。最初に「僕のことは“オッパ(※年下の女性が年上の男性に親しみを込めて使う呼称。「お兄さん」の意)”と呼んで」と言ってくださって、グッと距離が縮まりました。

――ご自分が大変な状況の中で、素敵な気づかいですね。

そういう気づかいができるところは本当にすごいなと思います。そういう“空気”って、すぐに現場に伝わりますからね。本当に頼れるお兄さんという感じで、“国民のお兄ちゃん”と呼ばれている理由がわかりました。本当に大きな方です!



――そのイェソンさんとのコミカルなやり取りは本作の見どころです。

コメディは本当にやりたかったし、これからもやっていきたいです。今回は、イェソンさんのほうがコメディ色の強いシーンが多くて、うらやましかったです。私もそっちやりたい! って(笑)。ただ、さすがにさくらが今以上にコミカルになったらダメですけど…(苦笑)。

――コメディをやりたいと思うのは、最近の志向ですか?

そうですね。シリアスな役、地味目な女性の役など、いろいろと挑戦したい役はあるのですが、今は特にコメディに挑戦したいです。ズボラな役や、表情がコロコロ変わるような役を演じたいです。出演中のドラマ『ラストコップ』(日本テレビ系)で(コミカルなシーンの多い)男性陣がすごく楽しそうなんですよね。それに影響されたのかな…?




――さくらは仕事をクビになるかもという崖っぷちのピンチに陥り、韓国語の習得に奮闘しますが、佐々木さん自身、仕事においてピンチに陥ることはありますか? そんなときの対処法は?

結構、ピンチはありますよ(苦笑)。そうならないように心がけてはいるんですけど…。仕事だと、過去にNGを出した記憶が蘇ったりして、たとえば1カットで長回しするシーンで「私がNG出しちゃったら…」って考えてしまったり。

――緊張しますね…。

そうなる前に「大丈夫、大丈夫」って自分に言い聞かせてます。とにかく気持ちを落ち着かせようと…。

――ついつい、悪いほうに考えたり、イヤな記憶を思い出しちゃう?

そうなりがちなので、そうなる前に「(クールな口調で何事もないかのように)よし、いつも通り行こう」って(笑)。「思い出すとダメ!」と考えると、思い出してしまうものなのですが…(苦笑)。あえて近くにいる人たちとコミュニケーションを取るようにしたり。

――徐々に自分自身をコントロールできるように?

少しずつですね。最初の頃は「ダメ!」と思うと余計にガチガチになって、ぎこちなくなったりしていました。そういう経験も踏まえて、そうならないように、まずは自分を落ち着かせて「(気楽な感じで)いつも通りやったらいいんじゃない?」って言い聞かせています(笑)。



年齢を重ねるごとに輝きを増す先輩・永作博美に憧れ



――やはり、経験の積み重ねがあるからですね。今年、記念すべきデビュー10周年を迎えましたが、10年は長かったですか?

みなさん、そうおっしゃるのですが(笑)、今改めて振り返るとあっという間でした。最近、時間が経つのがどんどん早くなっている気がして…。周りのみなさんがそうおっしゃっていた意味が、今はすごくよくわかります。1年がものすごく早い!(笑)

――近年、いろんなインタビューなどで、女優業への取り組み方の変化について語ってらっしゃいますが、女優としてだけでなく、ひとりの女性として、この10年で変化や転機はありましたか?

そうですね…ひとりの女性としても、やはり私の中では仕事はすごく大きな軸なんですよね。仕事によって、生き方も、生活スタイルも変わってくるんです。

――そういう意味でも“女優”という仕事の存在は大きい?

そうですね。特に「女優という仕事と向き合う」という決断はすごく大きかったですね。ふっと楽になったというか…。それ以外では、『天使の恋』で初めて映画の主演をさせていただいて、その告知でバラエティ番組などにも出させていただくようになったことで、一気に忙しくなりましたし、みなさんにも知っていただけるようになりました。女優以外では、ロッテの「Fit's」のCMも大きかったと思います。




――現在28歳で、あと1年と少しで30代です。30歳を迎える前にやっておきたいことはありますか?

何でしょう? うーん(笑)…結構、20代のうちにやっておきたいと思っていたことは達成できているんですよね。舞台も「いつかやりたい」と思っていたんですけど、「できれば30歳までにやりたいな」と思うようになって、「いや、なるべく早く」「今しかない! 今やっちゃえ!」という感じで実現できましたし(笑)。

――充実した20代を送れた?

そう思います。

――改めて、今後の展望や理想的な年齢の重ね方について教えてください。

あまり「こうなりたい!」と決めていないんですよね。20代もそうですけど、今充実していて、とっても楽しく過ごしているので。ただ、それだけではダメだなとも思うので、プライベートでもいろいろなことに挑戦して、その経験をお仕事につなげていきたいです。



――どうしても、現代の日本では、女性にとって若さこそが最上の価値のように捉えられている部分があると思いますが、佐々木さんのような女性が、カッコよく年を重ねていくと、そこに憧れる同年代や若い人たちが増えていくんじゃないかと思います。

私自身、永作博美さん(※映画『さいはてにて 〜やさしい香りと待ちながら〜』で共演)ら先輩の女優さんたちが、年齢を重ねるごとに輝きが増しているのを見て、すごく憧れています! 充実されているのが伝わってくるんですよね。私も、そんな存在になれるように、心に栄養を与えていきたいと思います!



【プロフィール】
佐々木 希(ささき・のぞみ)/1988年2月8日生まれ。秋田県出身。AB型。2006年、雑誌『PINKY』(集英社)の第2回プリンセスPINKYオーディションにてグランプリ受賞。同誌の専属モデルとして活躍。その後、雑誌『non-no』(集英社)のレギュラーモデルを務める。2009年より、ロッテのガム「Fit's」のCMに出演し、独特のダンスが話題を呼ぶ。2008年、『ハンサム★スーツ』で映画初出演。翌2009年には『天使の恋』で初主演を果たす。映画出演作に『さいはてにて 〜やさしい香りと待ちながら〜』、『星ガ丘ワンダーランド』など。2015年には初舞台『ブロッケンの妖怪』に出演。
【ブログ】http://www.topcoat.co.jp/sasaki-nozomi/
【Instagram】@nozomisasaki_official


■映画『いきなり先生になったボクが彼女に恋をした』
11月3日(木・祝)より公開中!
http://www.ikinarisensei.jp/

(C)2016「いきなり先生」製作委員会

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今回インタビューさせていただいた、佐々木 希さんのサイン入りポラを抽選で1名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

■応募方法:ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT


■受付期間:2016年11月8日(火)18:00〜11月14日(月)18:00

■当選者確定フロー
・当選者発表日/11月16日(水)
・当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、発送先のご連絡 (個人情報の安全な受け渡し)のため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
・当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから11月16日(水)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただきます。11月19日(土)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。

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