学生の窓口編集部

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「暖冬」と言われるこの冬。気象庁によれば、東京(1981年〜2010年の30年間平均)の1月の平均気温は5.2度、2月は5.7度。一方、今年の1月は6.1度、2月は7.4度で、データにもこの冬の暖かさは表れている。

こう暖かいと、「春も、いつもより早く来ちゃうよね」と考えるのはごく自然な反応。実際、例年より早く、関東ではすでに2月14日に「春一番」が吹いている。

さて、日本人にとってお決まりの「春のイベント」と言えば何といっても花見。さぞかし、今年は桜も早く咲くのだろうと思ったら……。

日本気象協会のサイト、「tenki.jp」は2月24日、今年第2回目となる「桜の開花予想」を発表した(http://www.tenki.jp/sakura/expectation.html)。これによれば、実際には今年の桜の開花は、関東地方をはじめ多くの地域でほぼ「平年並」。九州ではむしろ「遅め」のところが多く、「早い」と予想されるのは東北地方の宮城と岩手、中部地方の長野の3県に過ぎない。東京も「平年並」だが、昨年の開花日・3月23日に比べると、予想は2日遅れの3月25日頃となっている。

なぜこんなに暖かいのに、平年並か、むしろ遅れ傾向なのかといえば、桜の花が咲くためには、きちんと「寒い冬」にさらされる必要もあるためだ。花芽の元は前年の夏に、すでに形成され始めている。しかしその花芽の元は、そのままでは眠った状態。一定期間、低温状態に置かれることで、初めて眠りから覚める。これを「休眠打破」という。さらにその後の気温の上昇でぐんぐん成長して花を咲かせることになる。

ところが、暖冬であまり気温が下がらないと、この「休眠打破」のメカニズムがうまく働かず、逆に開花が遅れたりする。「春眠暁を覚えず」というが、生暖かいとなかなか起きられなくなるのは人間だけではないのだ。

とはいえ、上記の開花予想は、あくまで「花見の主役」であるソメイヨシノの場合。桜の種類によっては、メカニズムのそもそもの「設定温度」が違ったりするので、「早い・遅い」には違いが出てくる。例えば早咲きの桜として有名な河津桜は、本場の伊豆・河津町では、例年より1週間ほども早く見頃を迎えたという。上の写真は神奈川県鎌倉市の河津桜。これも昨年より10日ほど早めだ。

ソメイヨシノでお花見予定の人も、その他の花でも積極的に花見のハシゴをするぞー!なんて人も、綺麗な花を眺めたいなら開花予報は要チェック。誰ですか、「酒が飲めれば花はつぼみでも散ってても構わない」なんて言ってるのは。