難解な操縦技術を必要とせず、素人でもスマートフォンやタブレットを使って簡単に飛行させることができるドローンは、近年じわじわと人気を高め、Amazonがドローンを使った配達サービスの提供を計画していることが判明したこともあり注目を集めました。簡単な操作性により、さまざまなドローンの用途が模索されているわけですが、南アフリカの企業が4基のペイントボールガンを搭載し、世界初となる暴徒鎮圧専用ドローンを発表しました。

Desert Wolf - Skunk Riot Control Copter

http://www.desert-wolf.com/dw/products/unmanned-aerial-systems/skunk-riot-control-copter.html

Desert Wolf unveils riot control drone | defenceWeb

http://www.defenceweb.co.za/index.php?option=com_content&view=article&id=34659

南アフリカのヨハネスブルグで2014年6月13日に開催されたセキュリティ関連の展覧会「IFSEC South Africa」で、主に農業から軍事向けの製品を開発する企業Desert Wolfが、「Skunk Riot Control Copter(通称:Skunk)」という新型のドローンを公開。

Skunkには4つのペイントボールガンが搭載されており、1秒間で最大20発までペイントボールを発射することが可能。唐辛子を原料としたペッパーボールというタイプの催涙弾なら1秒間で最大80発まで発射できるとのこと。Skunkには8000発の弾を積載でき、High Pressure Carbon Fiber Air(高圧カーボンファイバーエアシステム)で発射される弾は、暴れる群衆を止めるには十分な威力を発揮するそうです。



Skunkは飛行中に録画可能で熱を可視化できるFLIRサーモカメラとフルHDカメラ搭載し、遠隔地からの操作も可能で、汎用性に優れています。8基のプロペラは直径16インチ(約40cm)のもので、最大積載量は45kgとなっています。

操縦は基本的に1人で行い、搭載されているカメラを使用して暴徒の中でも危険度の高い武器を使用している人物を優先的に攻撃可能。攻撃時には、赤色のレーザーポインタで照準を合わせられるので、狙いを外すこともありません。



By igor k

Skunkが作られた目的は、あくまでも暴れている群衆を傷つけることなく安全に鎮圧すること。南アフリカでは、2012年にマリカナ鉱山で働いていた労働者が賃上げを目的としたストライキを起こし、最終的に警官隊と衝突し34人が死亡して78人が負傷する、という悲惨な事件がありました。Desert Wolfによると、「マラカナ鉱山で起こった事件を二度と起こしてはならない」という思いから、Skunkの開発が始められたとのこと。

アメリカでは連邦航空局によりドローンの商業利用が違法であると認められたため、Amazonのドローン配達サービスは実質的に不可能になってしまいました。簡単に操作できるドローンですが、操作ミスで墜落し他人にケガを負わせたり、物を壊したりする可能性もあり、手軽さの反面危険も伴います。Skunkも同じような問題を秘めており、今後法律で規制される可能性も捨てきれませんが、暴れる群衆をできるだけ傷つけずに押さえ込むには、すさまじい効果を発揮しそうです。