主婦層にも広がり始めたスマホの格安プランMVNOサービス、次にくるのは更に便利なプリペイドSIMだ

写真拡大 (全4枚)

日本でも格安な通信プランが利用できるMVNOキャリアが活発化している。高速なLTE回線も、今や毎月1,000円以下の基本料金で利用することも可能な時代だ。格安SIMのMVNOは、契約も簡単で、大手通信キャリアのように割引オプションやオプション契約も無く、料金体系もわかりやすい。

もちろん大手キャリアのような高度なサービスを受けることはできないが、スマートフォンでソーシャルサービスやインターネットを利用したり、地図アプリを移動で利用したり、といった用途ならば十分に実用になる。

●海外でも低価格な通信サービスはMVNOが一般的だ
MVNOサービスは、海外でもすでに当たり前のサービスになっている。大手通信キャリアより低価格で利用できるとあって利用者も多い。日本のように家族割りといったセット割引の料金が提供されていない国では、学生や年配者などがMVNOを利用することも一般的になっている。また会社から携帯電話を提供されている社会人がプライベートでMVNOサービスを利用して通信費を安く上げる、といった使い方もよくみられる。

海外でも、大手通信キャリアが多数の料金プランを提供する形から、日本でも見られるような低価格でシンプルな料金はMVNOキャリアに任せる国も増えている。


アメリカでは低料金サービスはMVNOの独断場だ


さて、一見、日本も海外でも同じように見えるMVNOを利用した低価格な通信サービスにだが、大きな違いもある。

MVNO利用はプリペイドが便利?
このように海外では既に一般的なMVNOキャリアだが、その多くのサービスはプリペイドなのだ。

MVNOキャリア側にしてみればプリペイドであるのであらかじめ料金を受領できるというメリットがある。前払いなので未払いを防ぐこともできる。

一方、加入者側からしてみれば、いつでも使うことをやめることができるという手軽さがある。また、使いすぎて何万円もの通信料金を後から請求される、という恐れも無い。そしてもちろんMVNOキャリアが提供する料金は大手通信キャリアのプリペイドSIMより安い。


LCCのエアアジア親会社もMVNOプリペイドSIMを提供中。現地の学生たちにも人気だ


●日本もプリペイドに動き始めている?
さて日本の状況をみてみよう。NTTドコモのMVNOキャリアの一部がプリペイドSIMをいくつか販売している。最近では関西国際空港にMVNOキャリアのプリペイドSIM自動販売機が設置されて大きな話題となっている。

とはいえ、まだMVNOキャリアのプリペイドSIMはメジャーな存在ではなく、ごく限られた利用者向けに限定されているのが現状だろう。プリペイドSIMの料金が、まだ割高であることも一因と思われる。

日本のMVNOサービスも、一般家庭の主婦層で話題になるなど、当初のマニア層からの一般層に移行してくれば、次にやってくるのは料金の値下げ合戦だ。だが現時点でも十分安いMVNOの場合、料金をこれ以上下げていくのは難しく、次の一手は、手軽に利用できるプリペイドSIMによるサービスになるだろう。


「No Contract」=契約不要なプリペイドサービスを提供するMVNOは多い


●予想されるプリペイドSIMプラン
現在MVNOキャリアが提供しているプリペイドSIMは、一か月や半年などの期間と無料データ分をセットにしたプランが多い。これらの料金を下げたプランや、使いやすい「1週間1,000円」や「1年間、好きな時だけ使える」といった、多様なサービスプランの登場も十分考えられる。

例えば、急な出張や旅行先でのデータ通信や、子供の使い過ぎを防ぐといった利用ができる。また、スマートフォンの中古製品や、機種変更後の端末などの再利用などでも、プリペイドSIMなら、面倒な手続きや固定の通信料金が発生せずに、利用できるだろう。

MVNOキャリアの活発化は、通信料金の節約でユーザーに大きなメリットをもたらした。しかし、次のムーブメントは、さらに使いたい時だけしか料金が発生しない、限度額以上は料金が発生しないなど、ユーザーにとって使い勝手が良いプリペイドSIMが増えればスマートフォンの利用シーンをさらに拡大するものになるだろう。今後のMVNOキャリア各社の競争と動向に注目したい。


MVNO、市場好調で各社がサービスを強化――利用者が年間5割以上増加



山根康宏