ドロップアウト発言が話題になっている秋元さん(10年8月撮影)

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「東大に行って、官僚になりたかった。ドロップアウトしてると思う」――作詞家の秋元康さん(55)が放送作家の鈴木おさむさんとの共著「天職」(2013年6月13日発売)でこんな告白をし、話題になっている。

秋元さんといえば多くのヒット曲の作詞を手がけ、近年ではAKB48のプロデュースでも大成功をおさめている。そんな売れっ子が自身を「ドロップアウトした」と言うことに反発の声が上がっている。

「何が挫折だふざけんな」「イラッとくる」5時夢で散々な言われよう

本の中での秋元さんの発言は、13年6月26日発売の夕刊フジの書評コーナーで紹介された。

「秋元氏は、本当は官僚を目指していたからこそ『ドロップアウトしてる』と吐露する」「サラリーマンも共感できる貴重な仕事のエッセンスが詰まっている」と書かれている。

この記事が26日放送の「5時に夢中!」(TOKYO MX)で取り上げられると、コメンテーターの中村うさぎさんが「俺たちだって挫折経験があるんだぜみたいな。ヤラシイよね。『俺官僚になれなかったし人気プロデューサーになったけどドロップアウトだよね』って。何が挫折だふざけんなって」と苛立ちをあらわにした。さらにMCのふかわりょうさんまで、中村さんに乗せられ「すごい方だと思うんですけど、この言葉はちょっと…」「イラッときてますね」とこぼしてしまっていた。

インターネット上で番組を実況していた視聴者からも「うさぎさん、秋Pをぶった切ってる!もっと切って!」「うさぎ最高」など中村さんに同調する意見、「秋元にイラッときた」「官僚になれなかった程度が挫折とか どんだけプライド高いんだよw」など発言に苛立ったという声が書き込まれた。さらに放送後、2ちゃんねるでは「すげーやらしいやつだわ、気取ってるというか マジで秋元康嫌いになったわ」と書き込まれた批判スレッドも立てられた。

25年前の自伝小説でも「東大に行って役人になろうと思っていた」

一方、AKBファンらは「前から散々言ってた」「おニャン子の頃から言ってたよ」と書き込んでおり、特に驚きも苛立ちもなく受け止めているようだ。

確かに秋元さんは、1988年に発売された自伝的小説「さらば、メルセデス」でも、小学生の頃に優等生ともてはやされ開成中学を受験したが不合格、エスカレーター式の中央大学附属高校に通いながら東京大学を受験しようと思っていたが、高2の時ラジオ番組に平家物語のパロディー脚本を送ったことがきっかけで放送作家デビューし東大受験もかなわず。内部進学で中央大学に進んだが、最終的に東大に行って役人になろうと思っていた、と明かしていた。

批判スレッドは「秋元はハガキ職人にのめり込んでしまってエリートコースからドロップアウトしたという意味では正解」「たぶん本人としては途中で勉強が面倒くさくなって放送作家に逃げてしまったと思ってるんじゃないかな それでコンプレックスになってる」などと書き込まれ、秋元さんについての議論の場になっている。