[ファイト&ライフ1月号]五味隆典インタビュー
ちょうどその中間に当たる11月30日、五味隆典は「第12 回 全日本コンバットレスリングオープン選手権」のマット上にいた。
自ら率いる久我山ラスカルジムの生徒たちのため、そして何より自分自身を取り戻すため?
再生に賭け、再点火を果たした五味に胸中を尋ねる。
――優勝おめでとうございます。銀メダリスト永田選手を破っての優勝ということで格別のものがあったんじゃないですか。
五味 永田選手が出場するのは今朝知ったんです。僕も出るのは公表してなくて、いつかジムの子たちとお客さんの前でやりたいっていう目標があったんですけど、すごいサプライズでした(笑)。でも素晴らしいですよね、銀メダリストがこういう大会に出場してくれるっていうのは。まさかDREAMの選手と試合で交流できるとは思いませんでしたけど、すごくいいことじゃないですか。団体のワクとか取っ払って、ただレスリングが好きだから出るっていう。いい交流ができました。
――試合勝ち抜いての優勝ですが、振り返っていかがでしょう?
五味 1試合目はヒドかったですよね、目まいがしました(苦笑)。(※開始早々に相手のタックルで倒された五味は、テイクダウンにより失点2。その後もエンジンが掛からなかったかなかなか得点を奪えず、あわや「初戦敗退か?」とヒヤヒヤさせる展開となった)でもあれがここ最近の戦極での動きですよ。プロの舞台であれぐらいの動きしかできてなかったってことですよね。もっと重心を落とす練習をしないと。今年1年はレスリングのトレーニングが疎かで、最近また力を入れてやり始めたところなんですけど、やっぱり総合やプロの練習だけだと身に付かないものがあるし、組み技の試合を舐めちゃいけない。道場のスパーと全然違ってました。
――今回の出場はやはりゴリアエフ戦の敗北がきっかけになったところがあったのですか?
五味 抑え続ける、取りに行く、休まないー自分の本来のスタイルを取り戻そうと思ってちょっとお忍びで出ましたけど、お客さんを入れてお金を取ってもOKな試合になっちゃいましたね。今年はラドウィック戦の後だったのもあって、(3月23日に実施されたコンバットの)全日本選手権には出なかったですけど、もしかしたらサボったのもよくなかったかもしれない。打撃に固執して勝ち方にこだわったり、見せよう見せようとして一番重要な練習を疎かにしてしまった感じもあったので。
――本来のスタイルに回帰しようという狙いがあったと。
五味 だからすごいトレーニングになったんじゃないですかね、今日は。どこかの道場の人とやって、大学生とやって、銀メダリストともやって。これ以上ないですよね。今日戦ったメンバーがもしジムへ出稽古に来てくれればすごい練習になりますけど、やっぱり参戦したからこそこういう交流もできたっていうことで。
――五味選手の他に今日はラスカルジムから5選手の参加がありました。
五味 ジムの子には勝ち上がれば、今日はPRIDE王者と銀メダリストと1日で2回できるかもしれないぞって言ってたんです(笑)。でも、うちの西岡が永田さんにボロクソにやられたけど、何事も経験ですよ。西岡も「あんなに強い人は初めてだ、立っていられなかった」と言ってましたし、いい経験をしましたね。そこはジムの中では経験できない部分
なんで。会長の偉大さがちょっとは分かったんじゃないですか(笑)。もっとも西岡が投げられて僕まで投げられたら、ジムを畳まなきゃいけなくなっちゃいますけど(笑)。(※ラスカルジムの西岡耕治は73?級準決勝で永田と対戦。重厚で安定した構えの永田を崩すことができず、反り投げを食らうなどしてポイント差で敗退。3位に終わった)
(以下、Fight&Life vol.10に続く)
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