「懐かしむ」表現をインサートして活用すれば現在から過去へのワープが自然に成立する!【プロの小説家が教えるクリエイターのための語彙力図鑑】

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「懐かしむ」表現をインサートして活用すれば現在から過去へのワープが自然に成立する!

なつかしむ[英:Nostalgic]

懐かしむの意味

過去のことを思い返し、それにひたること。

懐かしむの類語

懐古 懐旧回顧 追憶 回想 郷愁 望郷 ノスタルジー サウダージなど

懐かしむにおける体(フィジカル)の反応

落ち着いたトーンの声
優しくうるんだまなざし
リラックスした表情
思い出の品を手に取る
遠くをぼんやりと眺める
ゆっくりと目を閉じる
思い出話をする
思い出を共有している人に連絡をとって語り合う
ため息をつく
首を横に傾ける
目や鼻の奥がツンとする
思い出の場所に足を運ぶ

懐かしむにおける心(メンタル)の反応

胸がじんわりと熱くなる
過去と現在の類似点を見つけ出す
感傷的な気持ち
時間の感覚がなくなる
全身の力が抜ける
やる気が出ない
もう一度過去のある地点に戻りたいと望む
周囲の様子を気にしない
やるべきことを手につけられない
思い出を美化する
思い出の細部まで思い出そうと試みる
経験したことに対して満足感を覚える
郷愁で胸が切なくなる

物語の時系列を自在に操るには語彙力がモノをいうことも

「懐かしむ」を活用すれば輝かしいあの頃に戻れる

小説には、物語展開の途中でキャラクターの過去を振り返って描写する背景、という手法があります。現在進行形のストーリーに対して、昔話を挿入することでキャラクターの生い立ちや家庭環境やトラウマを明らかにし、行動理由と目的意識を補足する役割を担うパートです。その際に有効な感情語彙が「懐かしむ」。具体的には次のように使います。

『悠斗は海を眺めるうち、中学生の頃を懐かしむ。ずっと海のそばで育った。海は当時の気持ちを呼び起こしてくれる。思えば転機は13歳の夏に訪れていたのかもしれない。』次の行から13歳の夏を舞台にした悠斗の“背景〟が始まります。「懐かしむ」表現をインサートして活用すれば、現在から過去へのワープが自然に成立することがおわかりいただけると思います。物語の時系列を自在に操るには、語彙力がモノをいう一例です。

出典:『プロの小説家が教えるクリエイターのための語彙力図鑑』秀島迅