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カリナンに次ぐ人気モデルが改良

ロールス・ロイスはEV『スペクター』を改良し、新たに「シリーズII」として展開する。航続距離の延長、数多くのカスタマイズオプションの追加、そして同社史上最高の出力を実現した。

【画像】静寂に包まれるロールス・ロイスの超高級EV、改良型が登場【スペクター・シリーズIIを詳しく見る】 全40枚

スペクターは初公開から4年が経ち、V12エンジンを搭載したセダン『ゴースト』や『ファントム』を抜き、SUV『カリナン』に次ぐ同ブランドで2番目に売れているモデルとなった。


ロールス・ロイス・スペクター・シリーズII    ロールス・ロイス

シリーズIIには、数多くの技術的進歩が盛り込まれている。これらの技術は、2027年に登場が予想されるSUVタイプの新型EVにも採用される見込みだ。

その中でも特に重要なのが、親会社であるBMWグループの新しいバッテリーセル技術だ。これにより、スペクターの最大航続距離は530kmから628km(WLTP)へと18%増加し、充電時間は14%短縮されたという。

新しい「Gen6」円筒形セルは、改良型BMW i7に搭載されているものと同じだ。冷却性能およびエネルギー密度の向上により、航続距離と充電速度を改善している。ただし、i7と同様に、スペクター・シリーズIIは引き続き400Vの電圧システムを採用している。

出力向上、カスタマイズも豊富に

パワーアップを果たした点も見逃せない。標準仕様のデュアルモーター四輪駆動パワートレインは、585psから601psへと向上し、よりパフォーマンス志向の『ブラックバッジ』仕様は21ps増の680psを叩き出す。これはル・マン・ハイパーカー並みの出力だ。

トルクも向上している。「ノーマル」モードでは、標準仕様は103.5kg-mを発生するが、ブラックバッジは「スピリテッド」モードで112kg-mという圧倒的なトルクを発生する。


ロールス・ロイス・スペクター・シリーズII    ロールス・ロイス

また、ロールス・ロイスにとって収益源としてますます重要になっているビスポーク部門を通じて、購入者が利用できるパーソナライゼーションの選択肢も拡充された。

新色のエテリアルブルーや、目を引く手仕上げの23インチホイールに加え、「大幅に拡充された」というインテリアトリムオプションや、クローム部品をマットブラックに置き換えるエクステリアパッケージ「アイスドブラック」が装備可能となった。

ロールス・ロイスはシリーズIIのエントリー価格を30万ポンド(約6450万円)としているが、非常に多くの車両が高度にカスタマイズされているため、通常はこの価格をはるかに上回る。英国で販売されるロールス・ロイスの平均価格は、最終的に50万ポンド(約1億円)を超えることになる。

追加された新オプション

デュアリティ・ツイル(Duality twill)

シリーズIIの新オプションとして、竹由来のレーヨンを用いたシート生地に「RR」ロゴが刺繍されたものが加わった。最大260万針、長さ約16km分の糸を使用し、製作には最大25時間を要する。

プレイスド・パーフォレーション(Placed perforation)

レザーシートをレーザーカットして「独自のアートワーク」を描き出すことができる。夜の月明かりに照らされた雲をモチーフにしたデザインで、約8万個のパーフォレーションから構成されている。

インテリアパネル


ロールス・ロイス・スペクター・シリーズII    ロールス・ロイス

英国サセックスのサウスダウンズの霧から着想を得たイルミネーション付きフェイシアは、ダッシュボード全体に広がり、8108個のピクセルを備えている。「精密な航空計器」に影響を受けた新しい時計も搭載されている。

ブリンドルド・ウォルナット(Brindled walnut)

「タイガーストライプ」模様のウッドパネルは、実をつけないウォルナットの木とユーカリ繊維の残渣を使用して作られている。「微細なガラスフレークの粉末」でコーティングされ、きらめくような効果を生み出している。