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厚生労働省は今月1日から、医療機関が看板などに掲げることができる診療科の名前に、新たに「睡眠障害」を使えるようにしました。睡眠に悩みを抱える人が適切な医療機関を選びやすくする狙いがありますが、その背景や受診の目安、注意点を解説します。

■「昼間すごく眠い…」 対策は?

睡眠に関する悩み。街では様々な声が聞かれました。

70代
「寝付けない。(原因は)思い当たらないんですよね」

50代
「私だいたい(睡眠)6時間で、2〜3時間ごとに起きてます。眠れないなって思うと、いろんなSNSを見てしまってまた眠れなくなる」

20代
「今日は長めに6時間くらい寝たから大丈夫だったんですけど、3時間のときとは脳の働きが遅いな、あんまり動いてないなと実感してます」

30代
「昼間とかすごく眠いですね、我慢して。(対策は)休みの日にできるだけ、めちゃくちゃ寝る」

■半数以上が悩みも、医師への相談は14%

日本睡眠学会が行った調査によると、およそ3600人のうち、睡眠に問題があると答えた人は半数以上の58.4%にのぼりました。しかし、その中で実際に医師に相談した人は、わずか14.1%でした。

厚生労働省は今月1日から、医療機関が看板などに掲げることができる診療科の名前に、新たに「睡眠障害」を使えるようにしました。これにより、例えば「内科」や「小児科」などと組み合わせて、「睡眠障害内科」や「睡眠障害小児科」、「睡眠障害精神科」などと掲げることができるようになりました。

そもそも睡眠障害とは、睡眠に関連したさまざまな病気をまとめて呼ぶものです。大きく分類すると、睡眠の量や質が低下する「不眠症」、日中に過剰な眠気がおきる「過眠症」、睡眠中のねぼけ行動をさす「睡眠時随伴症」などがあります。

■何科に行けば?患者が医療機関を選びやすくする狙い

なぜ今、診療科名に追加されることになったのでしょうか。

日本睡眠学会によると、睡眠による問題が判明しても、何科を受診していいかわからず、受診を控えてしまうのが現状だったといいます。例えば、胃が痛ければ「消化器内科」、腰が痛ければ「整形外科」というように、症状によって受診する科がある程度思い浮かびますが、睡眠の悩みはどの科を受診すればいいか分かりにくいという課題がありました。

「夜中に頻繁に目が覚める。朝起きたら体が疲れていて生活に支障が出る」といった症状の場合、日本睡眠学会によると、これまでは心療内科や呼吸器内科など「内科」での受診が一般的でしたが、患者にとっては分かりにくい面がありました。

■受診の目安は「日常生活に支障」や「1か月続く不眠」

日本睡眠学会・内村直尚理事長によると、医療機関を受診する目安は、「仕事や授業に集中できない」「疲れやすい」など日常生活に支障が出るかどうか、また、「夜の睡眠の問題が1か月程度続く」と感じた場合だということです。

都内でいびきなどの治療を専門に行う「上野いびきクリニック」では、ここ5年ほどで患者が徐々に増えているといいます。「昼間眠い」と訴えて受診した患者を調べると、睡眠時無呼吸症候群だったというケースも少なくないそうです。

「睡眠障害○○科」ができたことで、早めの受診や早期発見につながるのではと期待される一方、新たな注意点もあると専門家は指摘します。

「上野いびきクリニック」の菅谷和之院長は、「“睡眠障害○○科”と広告されているからといって、すべての医療機関が同じ検査体制・診療経験・治療選択肢を持っているわけではないということを念頭に置いておくことが大事だ」と話していました。

(6月4日放送『news every.』より)