「もう続けたくない」業界関係者が明かす、あのちゃん“降板宣言”にまで至った「構造的な問題」

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『サバンナ』高橋は“いじめ騒動”も

アーティストあの(年齢非公開)と鈴木紗理奈(48)、中山功太(45)とお笑いコンビ『サバンナ』高橋茂雄(50)の騒動はバラエティー番組の“劣化“を如実に示す形となった。

あのは5月18日放送の冠番組『あのちゃんねる』(テレビ朝日系)で嫌いな芸能人を聞かれ「鈴木紗理奈」と実名告白。これに鈴木が噛みつくと、あの本人が番組降板を申し出る事態となった。

あのがXで釈明したところによると、かねて番組の“無茶ブリ”が度を越しており、たびたび

〈この表現は嫌です〉

〈これはゲストの方が大変な思いするからやめてください〉

と伝えていたそうだが、一向に改善されなかったという。

その矢先のトラブルで、あのは

〈もう続けたくないので番組を降ります。つまり、番組が終わるということになると思います〉

と宣言した。演者側からの降板宣言は異例で、番組側と信頼関係が失われたことを意味する。

この騒動の少し前にはR-1王者でピン芸人の中山功太がABEMAの情報バラエティー番組内で、過去10年間にわたり“いじめられた先輩”の存在を暴露。番組ではピー音で実名は明かされなかったが、最終的に『サバンナ』高橋が名乗り出た。

両者はその後和解し、中山は「いじめ」というワードを使ったことを謝罪。しかし、高橋の好感度にキズがついてしまったことは間違いない。お笑い関係者は

あのちゃんと鈴木紗理奈の件にしても、中山功太とサバンナ高橋の件にしても、誰も幸せにならなかった」

とため息をつく。

テレビ局側の“ずさん”さ

昨今のバラエティー番組では暴露系のネタが氾濫している。その背景についてベテラン放送作家は本サイトの取材に対し、

「番組が深夜帯の場合は企画が過激になる傾向がある。放送作家やディレクターも若手が中心になってきている。彼らは番組内での発言などがSNSで“バズりたい”という願望が強いため、どうしても一線を越えやすい」

と指摘する。ギリギリを攻める企画は反響も大きいが、同時に炎上するリスクも伴う。

あのちゃんの件でも、本人サイドが難色を示していたにもかかわらず「何とかなる」で“GOサイン”を出したことが間違いだった。

伝説の番組『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)などを手掛けた元放送作家の鈴木おさむ氏(54)は5月21日にXで

〈これから嫌いな人を発表するときは当人同士がいるときか、サプライズで出てくる時か、どちらかにしよう! それがよい!! それがバラエティー!〉

と投稿。“欠席裁判”はトラブルを招くと暗に指摘した。

前出のベテラン放送作家は、構造的な問題を挙げる。

「最近の若手芸人は爪痕を残そうと頑張るので、収録ではキワどい暴露ネタを投じてくれる。正直『面白いな〜』と思うこともある。でも流れたあとのハレーションを考えると、ボツにせざるを得ない。その判断はやはり作家やディレクターのキャリアに裏打ちされると思う」

演者と番組側のチェック体制も近年は“ずさん”になっているという。

収録が終わると、制作側は編集したパイロット版を作り、それを演者側に見せて確認してもらう。きわどいネタを扱うバラエティー番組であればなおさらで、演者側とやり取りを重ね、修正を入れたのち、ようやくオンエアにこぎ着ける。

だが、最近はこの確認作業が形骸化するケースも目立つ。ある芸能プロダクションのマネージャーは

「パイロット版の文字起こしが届くのが放送日直前だったり、ポンコツなアプリを使っているのか、文字起こしが日本語になっていないこともある。それで『もう1回送り直してください』と頼むと、『これじゃダメですかね〜』と露骨にウザがられる。できればチェックされたくないといった空気感を出すんですよ」

と明かす。

炎上を防ぐには、番組サイドを信用せず、演者側がしつこく確認作業を要求するしかない。

あのちゃんの一件は対岸の火事ではありません。上層部からは制作過程の“点検”をきちんとするようお達しがありました」(テレビ局関係者)

と話す。テレビ離れが進んでいるが、“バズってナンボ”の精神は改める必要があるのではないだろうか……。