「女性皇族が結婚後も身分保持」で与野党大筋合意、森議長「今国会中の皇室典範改正」向け月内にも取りまとめ案
衆参両院は15日、安定的な皇位継承に関する与野党の全体会議を開き、中道改革連合が党見解を表明して各党・会派の意見が出そろった。
森衆院議長は「今国会中に皇室典範改正案の成立にこぎつけたい」と述べ、月内にも開く次回の全体会議で取りまとめ案を提示する考えを明らかにした。
衆院議長公邸で開かれた会議には、衆参両院の正副議長と13の党・会派の代表者が出席した。与野党は、政府の有識者会議が2021年にまとめた報告書に沿い、〈1〉女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する〈2〉旧宮家の男系男子を養子として皇室に迎える――の2案を議論している。
意見表明が遅れていた中道改革は会議で、〈1〉を「認めるべきだ」とし、〈2〉についても「制度化も考えられる」として一定程度容認する見解を示した。
中道改革の表明を受け、〈1〉では自民、日本維新の会、国民民主、中道改革など主要政党の大半が賛成で足並みをそろえた。〈2〉についても、立憲民主党や共産党を除く主要政党が賛成・容認の立場を取っている。
衆参の正副議長は2案に関する各党・会派の意見を集約した取りまとめ案を次回の会議に示す。森衆院議長としては次々回の会議で取りまとめを終えたい考えだ。
取りまとめでは、結婚した女性皇族の夫と子への身分付与が焦点となる。自民などは、夫と子への身分付与は、母方のみが天皇の血を引く「女系天皇」につながりかねないと反対している。一方、中道改革は身分付与について「適時適切に対応する」とした上で、皇室典範改正案の付則に検討事項として明記することを求めている。
森氏は会議後の記者会見で取りまとめ案について、「全党の理解、賛同を得るのは不可能だ。なるべく同じ方向を向いた党・会派には多少の違いがあっても納得いただける案を作りたい」と述べた。
森氏らが立法府としての取りまとめを高市首相に提出後、政府は皇室典範改正案の作成に入る。政府は改正案の閣議決定に先立ち、改正案の要綱を各党・会派に説明する見通しだ。
皇室典範では、皇位継承資格は父方が天皇につながる「男系男子」に限られる。この点は今回の改正の対象にならない。また、今回の議論は、現在最も若い皇位継承資格者である秋篠宮家の長男悠仁さまが秋篠宮さまに次ぐ継承順位2位を維持することが前提となっている。
