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磐越自動車道で高校生ら21人が死傷した事故。生徒の関係者による証言などから、新しい事実が次々と明らかになっています。真相解明が待たれる中、事故当時の状況が少しずつ、みえてきました。

   ◇

事故直後、ガードレールが貫通した車内では、生徒たちの声が飛び交っていたといいます。生徒の関係者が、緊迫の様子を語りました。

生徒
「救急車!」
「だれか発えん筒!」

部活の遠征中、北越高校・男子ソフトテニス部の部員20人が事故に巻き込まれ、そのうちの1人、稲垣尋斗さんがバスの外に投げ出され、亡くなりました。

バスはガードレールに衝突し、ガードレールは車内を貫通しました。乗っていた生徒の関係者によると、挟まれた部員を助けるため、他の部員がガードレールをどかそうとするも、全く動かず、重傷だった部員の手を握り、こう呼びかけていたといいます。

部員
「大丈夫だよ!すぐ救急車来るよ!」

後続車が衝突しないよう、発えん筒も部員たちだけでたいたといいます。

■顧問はバスに同乗せず

顧問は同乗していませんでした。

北越高校・男子ソフトテニス部 寺尾宏治顧問
「今振り返ると、私がバスに同乗しなかった判断が誤りだった。生徒のみんなは私に対して不安な感情、許せない感情があるんじゃないか」

顧問自身も3年前、部活の遠征中に事故を起こしていて、それ以降、生徒を乗せて運転することはなく、他の教師に運転を頼んだり、バス会社に依頼したりしていたといいます。今回の遠征についても…

北越高校・男子ソフトテニス部 寺尾宏治顧問
「私としては蒲原鉄道(バス会社)にバスの運行を依頼した認識。バスは蒲原鉄道のバス、運転手は蒲原鉄道の運転手だと認識。こういう事故になって、バスが白ナンバー、運転手も蒲原鉄道の従業員ではなかったと知った」

実際、バスは蒲原鉄道のバスではなく、レンタカーで、運転していた若山哲夫容疑者も、蒲原鉄道の社員ではない人物です。

■カバンの中に“手当の封筒”発見

さらに…

北越高校・灰野正宏校長
「事故現場に散乱した部員の持ち物を回収し、学校に戻った際、あるカバンの中に蒲原鉄道の担当者から運転手に渡されたと思われる手当の封筒(を発見)。(Q.ただし書きとか、封筒に書いてあったのは?)手当・高速・ガソリン、高速はカードにてと書いてあった。封筒の表書きに書いてあった」

学校側が見つけたという封筒には、運転していた容疑者の名字、「若山様」と書かれていて、手当・高速・ガソリンという文字が並んだ封筒の中には…

北越高校・灰野正宏校長
「(Q.いくら入っていた?)3万3000円」

■3万3千円入り封筒…罪に問われる可能性

3万3000円が入った封筒が、もし、蒲原鉄道が若山容疑者に渡したものだった場合、蒲原鉄道は、罪に問われる可能性があると専門家は指摘します。

大阪地検検事・亀井正貴弁護士
「白バス行為が認定される。白ナンバーを利用して人を送迎する時に有償でしてはいけない規定。道路運送法違反になる」

蒲原鉄道は事故後の会見で、今回の北越高校からの依頼は、あくまでも無償で行った“ボランティア”だったと主張しました。

運転手への謝礼についても“学校側が払うと思っていた”としていて、若山容疑者との金銭のやりとりについては否定しています。

■「当たり前のように白ナンバー使って…」

ただ、蒲原鉄道にドライバーを紹介したことがあるという人の証言では…

――(蒲原鉄道が)「ボランティアのような形で協力したまで」、ドライバーを探すにあたってボランティアはあり得る?

過去に蒲原鉄道にドライバーを紹介した人
「あり得ませんね。『ボランティアで』はまず100%ない。強いチームになると遠征って月に何度も出る。バスの貸し切り料金上がっている。営業ナンバー使わないで、当たり前のように白ナンバー使って走っていたと感じる」

北越高校・男子ソフトテニス部 寺尾宏治顧問
「(蒲原鉄道側が)少しでも安く済ませた方が、寺尾(自分)が喜ぶのではないかと思った可能性もある。長い期間お付き合いさせていただいたので、だまされたという感覚より、なんでこうなってしまったのか。生徒たちが怖い思いをした、そうした話が聞こえてくると、やるせないというか」

高校は、遠征の手配などについて、長年、「部活に丸投げ状態だった」として、安全管理体制を見直すとしています。