ガールズバー店長の鈴木麻央耶被告(左:逮捕時39)とマネージャーで元恋人だった田野和彩被告(右:21)

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 4月21日、東京・池袋にあるガールズバーで元店長の鈴木麻央耶被告(逮捕時・39)と共謀して、20代の従業員に管理売春を行った罪に問われている田野和彩被告(21)の論告求刑公判が行われた。かつて「茶髪ロングの"美人容疑者"」と世間を賑わせた被告の髪は黒く染められ、短く切りそろえられていた。

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 裁判で検察側は、「被告は鈴木被告に従属的だったが、被害女性を事実上、監視しており管理売春を認識していた。犯行は悪質」として1年6か月の拘禁刑と罰金30万円などを求刑。一方の弁護側は「犯行の主導は鈴木被告。反省もしており執行猶予つきの判決が相当」と寛大な処分を求めた。

 これまで公判では、犯行の主体性のほか、交際関係にあったという鈴木被告と田野被告の関係性も争点になった。

 冒頭陳述などによれば田野被告は大学進学を機に上京。2023年4月ごろから、鈴木容疑者が間借り営業する"昼ガールズバー"で働くようになった。通っていた大学は、入店後に退学したという。

「入店当初は他の従業員とともに接客や客引きをしていただけだったが、2024年には従業員の出勤や報酬を管理するマネージャーのような立場になった。従業員の中では"最も上位者"だった。また、鈴木被告とは2023年から交際していました」(検察官の冒頭陳述より)

 そんな田野被告は"プレイヤー"としても優秀だったようだ。ガールズバーの元従業員は取材に対し、こう語っていた。

「酒はめちゃくちゃ強いですね。シャンパンやショットもぐいぐいいける方。結構、お客さんに対して強気な営業スタイルでした。美人さんで人気ナンバーワンだし、一撃で数10万円という売り上げのときもありました」

 この元従業員は、「付き合っているとは思わなかった」と証言する一方、2人の"親密ぶり"をたびたび目撃しては関係性を訝んでいた。

初公判の後、東京地裁から出てきた田野被告

田野被告自身も「過呼吸になるほどビンタ」

「まいかさん(被告の源氏名)は店長といつも一緒でした。綺麗で売り上げがあるから贔屓されるのは仕方ないですが、少し度を超えるくらい。営業時間中に"偵察"だと言って、ほかのバーとかに2人で飲みに行って帰ってこなかったり、まいかさんのアフターになぜか店長がついていったり……」(同前)

 一方の被害女性は、田野被告がマネージャーになった年の9月にバーへ入店。ほどなくして、鈴木被告の"管理"が始まった。

「被害女性は鈴木容疑者から『売り上げが少ない』などを理由に、入店した次の月からバーとは別のセクシーキャバクラなどで働かせた。接客した人数や給料について報告させ、稼いだ金は回収していた。

 被害者が給料を"過少申告"した場合や、接客の仕方などを注意する際、男は殴る蹴るのほか、シャンパン瓶で殴るなどの暴行を加えており、田野被告もそれをたびたび目撃した」(検察官の冒頭陳述より)

 恋人だった田野被告は、次第に管理売春に協力するようになる。

 公判では田野被告が、カード型GPSを利用したり、被害女性のスマホにある買春客とのやり取りを確認するなどして、"監視役"を担っていたことが明らかになっている。女性は3か月間で不特定多数の客を、400人以上も相手にしたという。

 第2回目の公判では検察側や裁判官から「なぜ暴力や犯行を看過したのか」という質問が飛んだ。

「止めたことはありませんでした。私自身も店長から叱られたり、暴力を受けたりしたことがあり、怒るとなにも言うことを聞いてくれない感じだった。蹴られたり、過呼吸になるくらいビンタを受けたりしたこともあります」(被告人質問の田野被告の発言より)

 被告は公判で、「(別れなかったのは)好きだったからです。今思うと感覚が麻痺していた」などとも証言している。当時の複雑な心境についても、こう明かした。

「声をかけることはありましたが、店長が主に面倒をみていたこともあり、あまり助けてあげるようなことはできなかった。被害者の方の様子をみていたら、『夜の世界では(立ちんぼによる売春も)あり得ることなのかな』とも思っていた」(裁判官とのやり取りより)

 最終弁論において田野被告は反省の弁を述べ、同じ過ちを繰り返さないと誓った。鈴木被告との"いびつな関係性"はどれほど判決に影響するのか。判決は5月25日に言い渡される予定だ。

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