22日の参院憲法審査会で、日本維新の会松沢成文議員が、れいわ新選組の奥田ふみよ共同代表の発言に対し謝罪を求めた。

【映像】奥田議員が5分暴走&「息が荒れた」瞬間(実際の様子)

 日本維新の会の松沢議員は「4月15日、前回の本審査会におけるれいわ新選組の奥田委員の発言について、看過できない重大な問題があるため、意見を申し述べます」と切り出した。

 その上で松沢議員は「奥田委員は、意思表明の中で貧困問題を取り上げ、政府自民党を『憲法25条違反だ』と糾弾し、『政府自民党は恥を知れ、自民党は憲法を触る資格など微塵もない』と罵声を浴びせました。正直申し上げて、私はその無礼な発言にびっくりいたしました。自民党の皆さんはこのような発言を許していいんですか? これが許されるなら、憲法審査会の審議は委員が罵り合う下品なものに成り下がってしまいます」と糾弾。

 さらに松沢議員は「そもそも、憲法審査会は、国家の最高法規について客観的に法理的な審査を行い、憲法改正案を作成する厳粛な場であります。そこで憲法改正絶対反対や他党の憲法政策を批判するのはもちろん自由です。しかしながら、その発言は品位と節度を守るべきであり、他党の発言を戯言と切り捨て、『恥を知れ』などと口汚く罵る発言は、国会法が禁じる無礼な言葉そのものであり、参議院の品位を著しく貶め、当審査会の秩序を崩壊させるものであります。以上を踏まえ、当該発言者が謝罪の上、自らの不適切な発言を取り消すことを強く求めます。仮に取り消さない場合は、幹事会において今回の発言が許されるべきなのかどうか議論をした上で、会長から厳重注意をするなど何らかの対応を取るべきであることを主張し、私の要望といたします」と訴えた。

 これに対し奥田議員は「先週も言及しましたが、れいわ新選組はこの憲法審査会自体を否定しています。先ほど松沢議員からもご指摘ありましたが、先週の憲法審査会で私に不適切な発言があったということで、先輩議員の方から注意を受けました。憲法審査会を『まるでアリバイ作りのような茶番憲法審査』と言ったからだそうです」と発言。

 さらに「茶番」と発言した理由として「私は福岡県の糸島市という漁師町に住んでおり、向かいの家に生活保護を受けているおじいちゃんが住んでいます。本当にお金ないんです。台風で屋根や壁が壊れると、自分でトタンを打ち付けて応急措置をするような大変な生活をされています。生活保護の少ない受給額をやり繰りするけれど、物価高で消費税すら減税されず、本当に辛い生活をされている。でも私には自分で釣った魚をくれたりする。私が国会で発言するとき、いつもこのおじいちゃんの顔が目に浮かびます。だから、せっかく憲法審査会で議論するなら、6.5人に1人を貧困に陥らせて憲法25条違反してんだから、何より25条、全国民に保障するために徹底議論しなければいけない、そんな思いから『茶番』という言葉になったまでです」と説明。

奥田議員「自民党と維新はとにかく憲法を守れ! 野党は暴走政治と真っ向から真剣に言論で戦え! 」

 奥田議員の発言はまだ止まらない。

 続けて「私は、つい最近まで国会の外にいた普通の3人の子どもの母親です。驚きました。憲法審査会の幹事懇談会という場で、昼からうな重が出てきた。おじいちゃんの顔が目に浮かんで、私はとてもじゃないけど食べられなかったです。何十年もやってるベテラン議員さんたちは、昼からうな重を食べることに何の躊躇もないでしょう。そこで、その次の憲法審査会ではまた合区の話をしようと決める。今日で9回目。本丸である改憲項目や緊急事態条項を議論せずお茶を濁す。まるで寝た子を起こすな審査会。これが茶番と言って何が不適切なんでしょう? 国会議員になって8カ月。国会のしきたりに毎日驚いてます。悲しみに打ちひしがれてる日々です。なぜなら、あまりに国会の外の生身の生活者、庶民の暮らしとかけ離れた空間だからです。国会の中に今を真面目に生きる労働者たちや主権者が全然いない。憲法審査会でうな重を食べながら次回のテーマを決めるという貴族空間に私は叩きのめされました」と述べた。

 奥田議員は訴えかけるように「大先輩の国会議員の皆さん、私は生身の国民の叫びを代弁したまでです。それが『茶番』という言葉なだけなんです。新人議員の言論の自由はないのでしょうか? 真実相当性に至る根拠ある説明がなければ、それはただの主観でしかないと思います。私は、今回の一件、新人議員の言論の自由をベテラン議員の主観で侵害されたと感じています。これは私にとっては憲法違反そのものだと強く抗議いたします」と発言。

 ここまでで奥田議員の発言は約2分40秒もの間続いている。

 さらに奥田議員が「今日、奥田事務所の紹介だけで185名の傍聴者をご案内しています。それだけ憲法審査会、全国民の注目を集めてるんです。何が皆さん気になっているのか。自民党の改憲本丸、緊急事態条項についてでしょう。そして、自衛隊の憲法明記についてでしょう。昨日の4月21日のXの投稿でしれっと報告がありました。防衛装備移転三原則とその運用指針改正しましたと。一国の首相が記者会見も開かずに、軽々しく憲法違反になりかねない投稿をされました。戦後最悪の暴走の極みではないでしょうか? 高市自民党そのものが憲法違反だと言わざるを得ません。主権者は、自民党の暴走に対して、不安、恐怖、怒り、様々な思いでこの憲法審査会を監視しています。この憲法審査会が憲法を改正してしまうのではないか。だから皆さん傍聴に駆けつけるんです。徹底議論しなければいけない。そんな思いから…」と話したところで発言が止まる。

 奥田議員は「ごめんなさい、息が荒れた」と話して、呼吸を整え「野党の役割は、与党の暴走を食い止めるためにあるんじゃないでしょうか? そのためにどんな議論を戦わせているか、今日ここに来ていらっしゃる主権者たちは、自分たちの目と耳で監視をしにいらっしゃってるんです。4月19日は国会前で3万6000人、全国で170箇所以上デモが行われたそうです。前回は130箇所、たった1週間で40箇所も増えています。皆さんご存知でしょう? 国会の外でも憲法改正を止めようとしている。そして、国会の中でも憲法改正を止めようと、政治を知る権利のもと、今日は185名の方が傍聴という名の見張りに来ていらっしゃる。主権者のための傍聴席なのに、座席数全く足りませんよ。80人でもういっぱいなんですから。主権者の知る権利、これ侵害していませんか? 今すぐ主権者のための傍聴席を増やしていただきたい。最後になりますが、自民党と維新はとにかく憲法を守れ! そして野党は全国民の平和を守るために暴走政治と真っ向から真剣に言論で戦え! そして、主権者の皆さん、ますます傍聴席を埋め尽くして、国会議員たちをしっかり憲法で縛るために歯止めをかけてください」と述べて5分間にも及んだ発言を締め括った。

 憲法審査会会長は、どの発言を念頭に置いたものかは不明だが「奥田君の発言中に不穏当な言辞があるとのご指摘がありました。会長といたしましては、後刻記録調査の上、適当な処置を取ることといたします」と述べた。

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