不動産界隈に巣食う「闇落ち営業マン」の実態。資料改ざんに身分詐称、“悪魔の接待”まで…40代男性が被害を告白
◆接待で繰り出される悪魔のプレゼン術
対人関係のスキルが収入に直結する営業の世界では、接待は格好のチャンスだ。だが、そんな席を悪用する不良営業マンも存在する。
「クライアントを取り込むには、悪事を共有するのが一番と言いますよね。東大教授が業者からソープランド接待を受け収賄で逮捕されていたけど、私が受けた接待はそんなものじゃなかった。あの場を警察に踏み込まれようものなら、一発実刑もあり得ました」
「相手はウェブ関連サービス会社の営業マンで、知人の紹介で出会いました。九州のとある青年会議所の幹部も務めていてちゃんとした人かと思いきや、実態は金融ブローカーみたいなもの。本業でなくサイドビジネスの怪しげな儲け話ばかり営業してきて、最初は警戒していたのですが……」
林田さんが信用してしまったのは、夜の街での力だった。福岡・中洲で信じられないような光景が繰り広げられたというのだ。
「青年会議所の幹部を歴任していたというだけあって、地元のコネクションはすごかった。普通のキャバクラなのに“お持ち帰り”が確約された女性を頭数分揃えており、グイグイ飲ませて場を沸かせる。『今晩はとことんいきましょう』と、終盤には白い粉末が入った袋まで出し始めて……」
◆夜の街で行われた商談の内容は…
当然、そのような接待で交わされた商談はまともな内容ではなかった。
「初めは何か事業を一緒にやっていこうという話だったのがどんどんそれて、『特殊な節税スキームがあるので使ってほしい』『月5%金利を払うので金主を探してきてほしい』といった踏み込んだものになりました。なんでも偽装出家させて不動産を買わせたり、債務者や親族の口座を使ったマネロンを持ちかけるとかなんとか……。ときには『海外出稼ぎに行きたい女性がいれば紹介してほしい』なんて話もありましたね。今思えば危ない話でしかないのに、あの夜は熱狂もあって話に乗ってしまった。結果、ずいぶんと高くつきました」
悪魔的な接待術で心と弱みを握られてしまった林田さんは、後に1億円近い金額をこの男性に投じることになる。しかし、月5%と言われていた利息はおろか、約束した売り上げ報告も一向に届かず、いつしか音信不通に。社会的信用リスクが傷つく恐れがあるため、警察沙汰にもできない。
「まさに、目的のためなら手段を選ばない悪魔の所業ですよ」と林田さん。一度ハマったら最後。悪徳営業には決して乗ってはいけない。
※2026年4月21日号より
取材・文/週刊SPA!編集部
―[[闇落ち社員]の生態]―
