「採用してほしければ…」面接に訪れた女性に酒を飲ませ、わいせつ行為 会社元役員の男の下劣な手口

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「採用するかは俺が決める」

会社役員という立場を利用して、採用面接に訪れた女性にワイセツな行為を行った疑いで男が逮捕された。

4月10日、警視庁滝野川署の護送口に現れた男は、東京・文京区に本社がある不動産管理会社の元役員(4月9日付で辞任)の堀真幸容疑者(46)だ。取材陣が待ち構えていると予想していたのか、頭を前に倒し、伸びた前髪で顔を隠すように歩いていた。

警視庁によると、事件は先月、東京・北区にある会社の事務所で起きました。30代女性に対する採用面接で、午前中から2人きりで行われています。途中、第三者が訪問してきたため、いったん中断。『作業が終わったら電話をするので、近くで待っていてほしい』と言われた女性は近くのカフェで待機します。

約2時間後に連絡をもらい、事務所に戻った女性に堀容疑者は、『喉が渇いた。缶ビールを買ってきて。自分も好きなお酒を買ってきていいよ』と頼みます。女性は、面接中の飲酒に違和感を持ちましたが、午前中に作業着の試着などをさせられていたため、『内定したものと思い込み、指示に従った』と話しています」(全国紙社会部記者)

その後、女性が缶ビールと自分用の缶チューハイを買って戻ると、堀容疑者は、部屋の電気を消して鍵をかけたうえで、キスをしたり、体を触ったりしたという。抵抗する女性に対して、堀容疑者は、

「ほかにも面接している人がいる。採用するかは最終的に俺が決める」

などと言って行為を続けている。この面接の終了後、女性が110番通報し、事件が判明した。

自身の立場を利用し、女性にわいせつな行為を行った事件としては、『ジャングルポケット』の元メンバー・斉藤慎二被告(43)の事件が記憶に新しい。斉藤被告は、’24年7月に、バラエティ番組の撮影に来た女性にロケバスの中で性的暴行を加え、不同意性交罪に問われている。

さらには、映画監督の立場を利用し2人の女優にわいせつな行為をしたとして、準強姦罪に問われたのは映画監督の榊英雄被告(55)だ。今年の3月、東京地裁判は「女性の性的自由を大きく侵害する悪質かつ卑劣な犯行」として懲役8年(求刑懲役10年)を言い渡している。斉藤被告にも同様の判決が言い渡されるものと思われる。今回の事件について、犯罪ジャーナリストの小川泰平氏に聞いた。

かなり計画的で悪質

「被害女性が作業着に着替えさせられたことで、『内定したと思い込んだ』のはもっともです。お酒を買いに行かされたことについても、今後についてリラックスした状態で話をしようとしているのだろうと思って従ったのでしょう。決して不自然ではありません。言い換えれば、それくらい容疑者が巧みに、被害女性をそのように思わせていたということ。わいせつ行為を行いながら『採用するかは最終的には俺が決める』などと言ったことなども考えれば、かなり計画的で悪質です。『採用してほしければ、言うことを聞け』と言っているようなもので、ほぼ脅迫に近い。

ただ、斉藤被告や榊被告のような性暴行にまでは及んではいません。これは、女性がうまく逃げられたということなのでしょう。そして、すぐに110番通報している。これは大正解でした。誰かに相談してとか、ひと手間が入ると、その間に証拠が失われたり、記憶が薄れたりして、逮捕できなくなる可能性が高まります。ただその結果、裁判になった場合、実刑ではなく、執行猶予判決になる可能性は高いかもしれません」

それを踏まえて、小川氏は採用面接を受ける際の心得と、採用する企業側にも注意を喚起する。

「女性の採用面接などにおいて、1対1の状況を作ることは決してあってはいけません。今の時代、女性の面接の際、当事者以外の第三者の女性が同室にいるのは当然のことです。企業側から見ても、1対1だと、あとから『セクハラ、モラハラを受けた』と言われかねない。そのためにも、必ず複数で行うのが、常識だと心得るべきです」

堀容疑者は取り調べに対し黙秘しているそうだが、押収されたパソコンなどからはわいせつな画像が複数枚見つかっているという──。