清水氏が予想したW杯メンバー26人。(C)SOCCER DIGEST

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 北中米ワールドカップに挑む日本代表のメンバー発表前最後の代表活動で、森保ジャパンは英国遠征を実施。スコットランド、イングランドをそれぞれ1−0で下し、2連勝で3月シリーズを終えた。

 熾烈なサバイバルは大詰めを迎えている。徐々に浮かび上がる“26人”の顔触れ。本稿では、サッカーライターの清水英斗氏にW杯メンバーを予想してもらった。

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 GKは鈴木彩艶のほか、Jリーグで異次元の活躍を見せる早川友基。もうひとりは百年構想リーグでセーブを連発し、PK職人として期待できる谷晃生を予想した。

 今回のW杯は出場国増加により、決勝ラウンドが1試合多い。本気で優勝を目ざすなら、PK戦は重要だ。しかし、カタールW杯の敗退後、A代表は一度も公式大会でPK戦を行なっていない。現状の森保一監督やスタッフ陣が、PK戦に対する確固たるロジックやマネージメントをどこまで持っているのか、わからない状況だ。ここは百年構想リーグのPK戦で経験を積み、特に良い実績を挙げた谷を加えて、GKチームの準備を突き詰めたいところ。やれることはやったと、自信と覚悟を持つために。

 DFは伊藤洋輝、谷口彰悟、渡辺剛、板倉滉が順当だ。鈴木淳之介は良くも悪くも、好守に若さをストレートに出す選手なので、使い所さえ間違えなければ、ブラジル戦やスコットランド戦のようにゲームチェンジャーになり得る。

 安藤智哉は細かい負傷でなかなか起用できていないが、各試合の終盤、さらにチュニジア戦を踏まえると、空中戦の守備強化は不可欠だ。度々の招集回避にもかかわらず、森保監督は安藤を招集し続けてきた。スペシャリストに対するこだわりが強いのだろう。味方との連係は5月末のアイスランド戦と、その後の強化試合で積み上げることになる。
 
 冨安健洋はコンディション次第のフリー枠に近い。100パーセントでプレーできるならスタメンの可能性も高いが、守備中心のボランチやウイングハーフ投入を含め、両サイドでもユーティリティ起用できるのは強み。瀬古歩夢の上位互換とも言える選手なので、冨安がいけるなら、瀬古は予備登録か。

 ボランチは鎌田大地と佐野海舟を軸に、田中碧、さらに遠藤航の復帰を予想した。鎌田と佐野、田中と遠藤のセットで交代しながら起用しやすい。遠藤はクラブ同様にクローザー起用も想定される。

 守田英正は選ばれないと予想した。理由は前回大会で大迫勇也が落選した、それに似ている。今は鎌田と佐野がボランチの主軸であり、守田はメンバーに入れたとしてもスタメンではないだろう。しかし、これほどの実力者はベンチに置きづらい。仮に初戦で望む結果が出なかった場合、「こうしたほうがいい」「いや、ああしたほうがいい」と、船頭多くして船山に登るリスクがある。

 今大会も初戦の相手は強豪であり、必ずオランダに勝てるとは言えない。仮に結果が出なくても、短期大会ではチームがブレずに前へ進むことが何より重要だ。特に今回はグループ3位まで突破の可能性が残るため、尚更。

 個人的にはW杯優勝までの過程を考えると、戦い方に幅をもたせ、また戦術調整にも長けた守田は必要だと思う。鎌田にしても、毎試合がコンディション100パーセントとはいかないはず。しかし、だからといって、守田がベンチに座り、鎌田の控えを務めるのがベストか否かは別の話だ。

 トップアスリートはプライドの塊。大迫もそれは隠さなかった。その辺りの実情はチーム内にいないとわからないし、いてもわからないかもしれない。だが、3月に招集しなかった事実はある。守田が云々ではなく、鎌田のチームとして固めたいのではないか。
 
 左シャドーは南野拓実の離脱以降、三笘薫がファーストチョイスになった。右サイドで久保建英と堂安律が見せてきた変幻自在のアタックを、今度は左サイドで三笘と中村敬斗がやり始めている。