日テレNEWS NNN

写真拡大 (全7枚)

警察官などをかたる手口で、1人の女性からおよそ12億円だまし取られる事件が発生しました。そこで今回の#みんなのギモンでは、過去最悪の被害額となった特殊詐欺事件について「12億円被害も…ニセ警察、どう見破る?」をテーマに解説します。

■12億円の被害 手口は?

被害にあったのは愛媛県内に住む80代の女性です。警察によりますと、去年10月、「保険証が不正に使われている」と「薬局の店員」を名乗る女から電話がありました。

最初は薬局の女からでしたが、電話は石川県警の警察官を名乗る男にかわりました。

そして、この男から「あなたの身の潔白を証明するために協力する」などと丁寧に説明され、女性はこの男を信用してしまったといいます。

この後、別の警察官をかたる男と検事を名乗る男とSNSでやりとりが始まります。2人から「あなたの口座で資金洗浄されている」「お金を全て送金してください」などと言われた女性は、去年12月から今年2月までの間に、金融機関の窓口で8回にわたっておよそ12億円を送金し、だまし取られたということです。1回で最大2億円を送金したこともあったといいます。

女性は、金融機関の職員に、犯人グループから送られてきた愛媛県外に実在する高額の土地のニセの売買契約書を見せていたということです。また、犯人グループからは「誰にも言ってはいけない」と口止めされていたこともわかっています。

その後、男たちと連絡がとれなくなったことを不審に思った女性が今年2月、警察に相談したことから事件が発覚しました。

■特殊詐欺被害のおよそ4割が“ニセ警察詐欺”

警察庁によると「警察官をかたる」詐欺の認知件数は去年1年間で1万件を超え、特殊詐欺全体のおよそ4割を占めています。

こうした手口の被害が急増しているとして令和8年、つまり今年から警察庁は「ニセ警察詐欺」を独立した手口として位置づけました。

今年は1月、2月だけですでに1387件。被害額は135億円を超えています。

■カンボジア“拠点” 日本語で書かれた書類やメモ

ニセ警察詐欺をめぐっては今月6日、カンボジアで、現地当局が詐欺の拠点とみられる部屋を捜索し、日本人5人を含む8人を拘束したということです。

警察官をかたる特殊詐欺に関与していたとみられ、部屋からは日本の警察官の制服のようなものやニセの警察手帳、逮捕状などが押収されたということです。

さらに、先月、詐欺グループが捨てたとみられるアジトを取材すると、日本語で書かれた書類やメモのほかに、様々な国の警察署に似せた部屋が用意され、少なくとも7か国の警察官になりすます制服などがありました。

詐欺グループは警察官などを装い、世界中に電話をかけて金をだまし取っていたとみられます。

■ニセ警察官とのビデオ通話 警察庁HPで公開

急増するニセ警察詐欺の被害にあわないよう警察庁はホームページで実際、行われたニセ警察官とのビデオ通話を公開しています。

――警察庁HPより

犯人
「はじめまして、千葉県警察本部刑事部捜査二課・矢口貴史と申します。よろしくお願いします」

被害者
「よろしくお願いします」

犯人
「まず私の身分確認取ってもらいます。こちらのほう見えますか?」

千葉県警の矢口を名乗る男は、ラインのビデオ通話画面越しに、ニセの警察手帳やニセの逮捕状を被害者に見せていました。

■怪しいと思ったら…警察署へ相談を

警察庁は、「警察官がSNSを通じて連絡することやお金を振り込ませるということは一切ありませんので、そのような連絡が来た場合は詐欺を疑ってください」としています。

また、
・電話で捜査対象となっているなどと伝えること
・警察手帳や逮捕状の画像を送ること
はないということです。

警察庁は、怪しいと思ったら電話やビデオ通話を切り、最寄りの警察署へ相談してほしいとしています。

(※4月7日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

【#みんなのギモン】身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)