26日に開かれた国の文化審議会で、プロカメラマンの先駆けとして幕末から明治期に活躍した長崎の写真家、上野彦馬(1838〜1904)による写真帳が、国の重要文化財に指定されることが決まった。長崎県内に残る国の重要文化財(美術工芸品)は37点となる。

 指定されたのは、長崎市中心部の中島川沿いで開業した写真館で1864〜67年ごろに撮影された写真を集めた「上野撮影局写真帖」。縦26センチ、横32センチ、厚さ4センチほどで、48枚の台紙で構成する。

 県学芸文化課によると、武士や民衆、外国人、外国人居留地など187枚を収めている。上野や弟子などが撮影したものとみられる。ある人物写真の脇には「上野彦馬」の書き込みがあり、上野本人の可能性が高いという。担当者は「幕末期の長崎の風景や人物写真が多い点で価値が高い」と話した。

 文化庁によると、上野家の姻戚に当たる関係者が所有している。

 (高平路子)