イメージ画像

写真拡大

外国人観光客が日本の自動販売機の多さに驚くというのはよく聞く話だ。屋外に無人で設置されていると、海外だと壊されて金を盗まれるリスクが高いが、日本では多数あるため治安の良さの象徴となっている。

しかし近年、そんな自販機の台数が減少しているという。

日本自動販売システム機械工業会によると、2000年に全国で約560万台あったのがピークで、24年には391万3000台まで激減。自販機の種類の内訳はジュース、酒といった「飲料」が56.4%を占め、コインロッカーや自動精算機の「自動サービス機」が32.8%、「日用品雑貨」5.1%、「食品」2.1%という。

サッポロホールディングス(HD)傘下のポッカサッポロフード&ビバレッジは5日、自動販売機事業をライフドリンクカンパニーに売却すると発表。ダイドーホールディングスも4日に発表した2026年1月期連結決算で303億円の赤字(前期は38億円の黒字)を計上した。同社は自販機が国内飲料事業の売上の9割を占めるが、自販機での販売が振るわず、今後、不採算の自販機2万台を撤去するという。

上記2社のほか、コカ・コーラボトラーズジャパンHDは25年12月期連結決算で、主に自販機事業で904億円の減損損失を計上。伊藤園も25年5月~26年1月期連結決算で、自販機事業の減損損失が137億円だった。

なぜ飲料を中心とした自販機が減少傾向にあるのか。

「人口減少の中、台数が増えすぎたのがまずひとつ。さらにお茶、ジュースはスーパー、コンビニのほうが安く、節約志向の中、割高な自販機が敬遠されるようになりました。加えて、各コンビニがいれたてコーヒーを販売し、缶コーヒーの需要が減りました。ほかに商品の補充を行うオペレーターの人手不足や機器の保全にかかるコストの上昇などがその理由といわれます」(情報誌ライター)

最近の自販機は飲料が減る一方、冷凍食品、スイーツなどは増加傾向で、防犯カメラを設置して地域の見守り機能を果たすものや、災害時には無料販売になるものもあるという。はたして今後も自販機の減少は続くのだろうか。