運転中のルート変更が「Hey Google」のひと言で完了。Gemini搭載Googleマップで「運転の常識」が変わる
Lifehacker 2025年12月12日掲載の記事より転載
Googleが自社製品にGeminiを追加するのは今にはじまったことではありませんが、それはGoogle マップも例外ではありません。
すでにGeminiに行き先までの道順をたずねたり、周辺情報を得たりするAIツールは存在していましたが、先日、同社はチャットボットを(Microsoftの言葉を借りれば)「副操縦士」に変える新機能を発表しました。
Googleマップに搭載されたGeminiを使えば、自由回答形式の質問をしたり、その回答に基づいてGeminiに実際の操作(ルート変更など)をさせたりできるようになります。
運転中でも、もっとアプリを使いやすくするというのが狙いで、もちろん「Hey Google」と声をかけるだけでAIを起動できます。
運転中でもAIを呼び出してルート変更
たとえば、運転中にお腹が空いたとします。そんなときは、音声でAIを呼び出し、「運転ルート沿いにあるレストランを探して」と頼み、そのまま「そこに行く」と指示すればルートを変更してくれるのです。
もし同乗者がいるなら、Google マップ画面の右上隅にあるGeminiアイコンからAIを呼び出すことも可能です。これは、従来のマップにおけるAI統合とは大きな違いです。
これまでは、運転をはじめる前に特定のルートや目的地について質問する、といった使い方がほとんどでした。
近くにある”ランドマーク”でナビゲーション
たとえみなさんが積極的にAIに話しかけてナビゲートさせていなくても、AIはマップをより良いものにしてくれるようです。
Googleによれば、マップは今後「約150m先を右折」といった一般的な指示に頼るだけでなく、ルート沿いにあるわかりやすいランドマーク(目印)を指し示してユーザーを誘導することがあるといいます。
つまり、「タイレストランの先を右折してください」といった指示を受けることになるかもしれません。その際、近づくにつれてレストラン自体がマップアプリ上でハイライト表示されるとのこと。
これを実現するために、AIはGoogleストリートビューの写真とみなさんのルートを照合します。正直なところ、私自身は運転中に適切なレストランを見つけられる自信がないので、「見落としやすい目印を選ばれたらどうしよう」と少し不安です。
しかし、もしこれがうまく機能するなら、曲がり角までの距離を頭の中で計算するより、ずっと直感的になる可能性はあります。
マップを開いたまま、ほかのアプリ操作も
マップ内でGoogle カレンダーなど、ほかのGoogleアプリと連携しやすくなる機能も搭載されます。 同社によれば、AIとルートについて話している最中に、カレンダーに予定を追加するよう指示することも可能になります。
あらかじめ許可を与えておけば、AIが自動的にリクエストを実行してくれるというわけです。
また、Google レンズのボタンもマップに追加されました。これにより、目的地に到着したあと、マップアプリを離れることなく、スマートフォンをランドマークや目的地にかざし、Geminiにそれらの詳細情報をたずねることができるようになります。
いつもの通勤ルートでのトラブルを検知、自動で通知
ほかのアプリ連携とは別に、マップはカーナビアプリ「Waze」が持つ機能のいくつかを、一捻り加えて取り入れました。
Googleは「プロアクティブ交通アラート」と呼ばれる機能をマップに追加。これは、みなさんがもっともよく利用するルートの障害情報を、Geminiがバックグラウンドで監視するものです。
おそらく、多くの場合、日々の通勤でわざわざマップを開くことはないでしょう。つまり、運転中に交通情報アラートを受け取っていないことになります。
しかしこれからは、アプリが閉じられていてもAIが作動し、いつもの通勤ルートで事故や道路閉鎖を検知すると、自動で通知してくれるようになります。
期待と裏腹の「一抹の不安」
ひととおり新機能についてお伝えしましたが、これらはうまくいかない可能性もあり、しかもまだ誰もそれをテストできない、ということも頭に入れておきましょう。
想像してみてください。もしAIが、実際には存在しない、あるいは閉店してしまったランドマークをハルシネーションででっち上げ、そのせいで曲がるべき角を逃してしまったら?
ジャーナリスト向けの円卓会議(The Verge経由)で、Google マップのプロダクトディレクターであるアマンダ・ムーア氏は、「すべてのトレーニングは“現実世界の実際の場所情報”を使用している」とし、「立ち寄るべき場所などでハルシネーションが発生することはあり得ないはずだ」と強く主張しました。
しかし、これは間違いなく、いきなり大陸横断のロードトリップで試すのではなく、まずはリスクの低い環境で試してみたい機能です。
新機能はいつから使える?
これらの機能は現在、米国を中心に展開中です。日本で適用されるまで、もう少し時間がかかるかもしれません。
【機能の適用開始予定はこちら】
・Geminiベースのナビゲーション:「数週間以内」に展開開始(Geminiが利用可能な地域を含む)
・マップ内のレンズ機能:米国で提供開始(日本では未定)
・プロアクティブ交通アラートとランドマークベースのナビゲーション:すでに順次展開中(日本では未定)
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著者紹介:Michelle Ehrhardt
米Lifehackerのアソシエイト・テック・エディター。アーラム大学で歴史学の学士号を取得し、その後ニューヨーク大学でゲームデザインの修士号も取得。ジャーナリストとしてのキャリアはOut Magazineではじまり、LGBTの視点を中心に、ゲーム、音楽、映画、政治などを取材している。
著者:Michelle Ehrhardt
翻訳:ライフハッカー・ジャパン編集部
Image: Shutterstock
Source: Google, The Verge
