「しかもデキ婚で、私が住みたいと憧れていたエリアにマンションも購入したと。

 こんなこと思える立場ではないのですが、『子どももマンションも本当は全部私のものだったのに!』『私はすべてを失いみじめな生活をしてるのに!』と、悔しくて発狂しそうになりました」

 そもそも、夫に不満はなかった坂井さん。「Yより元夫のほうが理性的で行動的でよっぽど頼りになるのに、なぜ不倫などしてしまったのか」と、後悔で泣き暮らす日々が続いたそう。

「そんな私を見て、それまでは何も言わず見守ってくれていた母がこう言ったんです。

『お母さんはNさん(元夫)が再婚して安心してる。きちんと夫婦になる覚悟がないまま結婚した自分の娘のせいで嫌な思いをさせてしまったからね。Nさんの幸せを喜べない自分勝手な人間のままなら、あなたは再婚なんて考えないほうがいい』って。痛いところ突かれて大号泣してしまいました」

 しかし、母の言葉で少し改心。まだみじめな気分は拭いきれないものの、人生を取り戻すべくひとまずは再就職活動に専念しているとか。

 子どもがいないからといって、カジュアルに不倫をしてしまった代償は大きいようです……。

<TEXT/丸本綾乃 イラスト/鈴木詩子>