1年の多くを日本のどこかで過ごしているトラベルライターの間庭典子。街を歩き、街を学ぶ「街ナカ旅」に目覚め、出張のついでに数日延泊するようになった。「テンションあがる『街ナカ』ホテル」ブランドの『OMO(おも)』はそんなときの名サポーターとなる。100%以上楽しむためのトリセツを紹介しながら、OMO周辺の街の魅力をレポートする。今回は、東京・五反田だ。

オフィス街に浮かび東京を見渡す、天空のドッグランも貸し切り状態

JR山手線の五反田駅から徒歩5〜6分ほど。東急池上線の大崎広小路駅からは、徒歩約1分というロケーションにある「OMO5 東京五反田 by 星野リゾート」はまさに都会のホテル。羽田空港にも成田空港にも、そして東海道新幹線品川駅ともアクセス抜群とあって、出張目的の滞在や、インバウンド客から支持されているが、実は都内屈指の“ドッグフレンドリー”なホテルでもある。

1階エントランスからフォトジェニック。モデルはミニチュアダックスフンドのケリー
わんこと一緒に過ごせる広々としたテラスも。ここはニューヨークかという絶景

2024年4月にオープン後、ぺット事情に関する記事を連載する友人ジャーナリストが試泊取材をするというので、愛犬と共に過ごす旅に並走した。

チェックイン後、まずはドッグガーデンへ。14階にあるフロントを抜け、外階段を1フロア降りると緑に囲まれた天空のドッグランが。様々な植栽が重なり合って公園のような環境となわんこは大喜び。エリア内には飼い主もくつろげ、絶好のフォトスポットとなるブランコやベンチも。気候のいい時期なら、ここで本でも読みながらずっと過ごすのもいい。いや、こんなにわんこが喜ぶのなら、寒くても暑くても外で過ごす!

ビルに囲まれた都会にあるとは思えない緑に囲まれた天空のドッグラン

写真でも動画でも、記念撮影にも最適だ。ここは早朝5時半から夜の9時まで開放されていて、夜明けや夕暮れ時の夜景との風景も幻想的なので、その都度、足を運びたい。

ドッグラン

犬連れのゲストのための屋内ドッグラウンジも活用

ドッグフレンドリーエリアには24時間オープンのドッグラウンジもあり、無料でシャンプーができる犬用のシャワールーム、持参したドッグフードを温めるレンジも完備。ちょうどいい高さのシャンプー台があり、トリミングサロンでするようなケアがセルフでできるのも実はうれしい。これはかゆいところに手が届く設備だ。

ドッグフレンドリーエリアのラウンジには、ドッグフード用レンジやシャンプー台も完備
トリミングサロンにあるようなプロ仕様のシャンプー台はドライヤーを当てるのもラクラク
使い捨てバスタオルなども入ったシャンプーセットも用意されている

私もかつては犬を飼っていたし(ミニチュアダックスフンドの女の子、故セサミ。ああ、会いたい)、ドッグフレンドリーをうたう数々のリゾートを取材してきたが、ここは違う。

何が違うって、通常、ドッグフレンドリーホテルというのは、お犬さまのためだけにあって、飼い主には物足りなかったり、窮屈だったりすることもある。フレンドリー(歓迎)とは名ばかりで、エントランスからも入れず、裏口からこそこそ出入りするしかないなど、誰かにストレスがかかることが多かった。

けれどここはわんこと一緒でも、そうでなくても「犬好きならみんなでハッピーになれる空間」を築いているのだ。

犬ゾーンを明確に区切る設計

それはこの宿全体の設計にもある。犬連れでないエリアと愛犬連れのエリアはガラスの壁でしっかり区切られ、匂いや音は遮断される。そのエリア内では犬連れ同士、お互い様で、わんこが多少吠えたとしても気がねなく過ごせそうだ。188室中17室が犬との滞在がOKなので、予約もとりやすい。これならば愛犬と一緒に東京観光という夢がかなう。

犬を連れていないゲストにとっては、快適に過ごしつつ、カフェやテラスにいるわんこたちを見て和めるというメリットも。わたしのような犬好きにはたまらない。

ドッグフレンドリーなエリアは明確に区切られているので、双方にとって安心快適
館内のほとんどのエリアではリードをつければわんこと歩くのもOK

全室、東京の街ビューの開放的な客室は畳敷き。靴を脱いで過ごすスタイルなので、足を投げ出して過ごせる。窓際がソファとなっているタイプが多く、東京の街を一望して寛げるのだ。

ドッグフレンドリールームには、ペットケージやわんこ用のベッドが備え付けられ、犬用トイレやコロコロカーペットクリーナー、消臭剤や食器、足ふき用ウェットティシュなどのアメニティも用意。何かと荷物が多くなるペットとの旅行で、身軽に遠出できるのはありがたい。

ベッドには上げない、外出するときにはケージに入れるなど守るべきルールはあるが、部屋の中ではもちろんリードはいらず、畳なのでわんこの足にも優しい。そのままごろんごろんと寝ころびながらまったりと過ごした。

壁一面の窓から一望できる客室。窓際のソファでわんことともに過ごせる
窓辺のソファで夕景待ち。ドッグフレンドリーな客室にはケージなども設置されている

五反田ステイの拠点となるカフェ&バルや空中庭園

14階のOMOベースのカフェ&バルとテラスは愛犬と共に過ごせる空間。ほぼすべてのエリアがリードをつければ犬と歩いてよく、各所にカラビナがあり、リードを固定できるので、飼い主もリラックスできる。

東京の景色を一望できる地上60mには空中庭園が整備されている。木漏れ日と水盤が涼し気だ。あらゆる時間帯でフォトジェニックに「映える」空間だが、夜景がきらめく夕刻はなかでも幻想的!ラグマットに座りながら、ハーブティやカクテルを味わい、夜のピクニックを楽しんでみては。

カフェのテラス席ともなっている14階の屋上庭園。風を感じられて涼し気
五反田の鶏専門店「信濃屋」とコラボしたおつまみプレートなども堪能
夜景の中のテラスは幻想的。わんこも人間もゆるやかに交流できて心地いい
朝食は10種から2種選べるおにぎり。具材がたっぷりでボリュームも大

このカフェ&バルは朝食会場にもなっていて、焼き鮭、熟成梅干し、高菜卵黄、青唐明太子などから好きな具材を2つ選べるおにぎり朝食が好評。野菜のキーマカレーやティラミスパフェなどのランチ、おやつメニューもあり、いつでも立ち寄れる。和柑橘のジントニックや生姜とりんごのフィズなどのカクテルも豊富。ほろ酔いで夕涼みしよう。

わんこと行ける焼肉屋も!夜の五反田へと繰り出す

知る人ぞ知る名店が多いグルメの街、五反田。OMOベースのご近所マップはもちろん、16時から18時まで随時紙芝居方式で案内するグルメ情報「五反田ご馳走レセプション」などで地元の名店情報を集めて、五反田の街を探検するのもいい。さらには約40の粋な店がギュギュっと集まったビル、通称「五反田ヒルズ」でのはしご酒を案内するツアーなどもあり、ディープなスナックなどの扉を開くチャンス。

中でもぜひトライしてほしいのが、「ひとさらdeご馳走パス」。これは通もうなる人気店で、名物メニューがつくちょい飲みセットが楽しめるというもの。15時から18時の早めの時間の30分の席が確保され、通常なら予約が取りづらい名店にちょこっと立ち寄れるとあって人気。食べ歩きの最初の一歩にしよう。

ご近所マップを見ながらグルメ情報をゲット。土地柄、インバウンド層も多かった
今回はわんこ連れなので、一緒に楽しめるお店から、週末だけ犬もOKの焼肉屋を予約
格子のあるほぼ個室の席でくつろげた。なんとわんこ向け焼肉メニューもあり!

今回は犬連れ旅なので、わんこと楽しめるテラス席のあるカフェやレストランを紹介してもらった。ユニークだったのが犬と一緒に楽しめる焼肉店!これはスペシャル!と早速、予約。

宿から徒歩2、3分の「片面炙り焼肉 じゅう兵衛GOKINJO」は土日祝のみ、ドッグフレンドリー対応になるとのこと。店構えは鉄板でじゅうじゅうと焼く、いわゆる焼肉専門店だ。ここが犬同伴OK?本当に?とちょっと不安な心もちで入ると、テーブルの半個室席に案内された。

格子で囲まれているものの、壁で仕切られているわけではない。それでもさりげなく区分けされることで他の人の目には触れにくく、アットホームな雰囲気。わんこ用のメニューも週末には提供されるので、いっしょに食事ができるのもいい。

ほかにも五反田にはドッグカフェやテラス席のあるドッグフレンドリーなレストランがあり、愛犬と一緒に食事を楽しめる。部屋にケージがあるので、一度戻ってわんこを部屋に置いてから、夜更けのスナック探訪としゃれこんでもいい。山手線圏内でありながら、知っていそうで知らなかった五反田界隈。これを機に、五反田通を目指してみようか。

ドッグフレンドリーな施設だけに各所に愛犬とのフォトスポットが!
まさに都会のオアシス! いつもの街がバカンス気分にとなる贅沢な施設

文/間庭典子
まにわ・のりこ。東京都杉並区出身。婦人画報社(現ハースト婦人画報社)退社後、米ニューヨークを拠点に活動。帰国後はフリーライターとして情報を発信。全国各地の宿、インテリア誌では200軒以上の住宅を取材するなど、旅芸人なみのフットワークを誇る。仕事柄、ラグジュアリー系リゾート体験も豊富だが、「青春18きっぷ」を使って旅する“18きっぱー”でもあり、JRのほぼ全路線制覇。地の酒、肴を味わえる居酒屋や市場めし、ひなびた湯治場を巡るのも大好き。