「2年目は結果を出す年」社長が決意 鹿児島のデパート山形屋 経営再建1年で見えた課題と希望
ふるさと、鹿児島のデパート、山形屋が経営の再建に乗り出し28日で1年。これまでに不動産の売却や組織のスリム化などを進め、岩元 修士 社長は「2年目は結果を出していく年」としています。
一方、経済の専門家はインバウンドの獲得など今以上の取り組みが必要だと指摘します。
私的整理のひとつ、「事業再生ADR」で経営の再建を目指す山形屋。事業再生計画がスタートして28日で1年です。山形屋のファンや近くで店を営む人はエールを送ります。
「もう山形屋がないと鹿児島ではなくなるような気がする。山形屋にはなんとか頑張ってもらいたい」
(近くの店の人)
「(山形屋があるのとないのは)違う。(北海道物産展のときとか客が)すごく増えました。鹿児島のデパートといったら山形屋なので、なくならないでほしい」
天文館に衝撃が走ったのは1年前。ふるさとのデパート、山形屋が抱える負債総額は360億円に上り、債権者である17の金融機関の合意で「事業再生計画」をスタートしました。
去年6月に山形屋ホールディングスを立ち上げ、経営陣にはメインバンクの鹿児島銀行やファンドの運営企業から迎え、グループ24社を15社に再編。山形屋ストアを一部閉店するなど事業のスリム化を図りました。さらに、朝日通りの立体駐車場を来年1月以降に閉鎖する方針を打ち出しました。
一方で家電量販店「エディオン」の出店など、集客への取り組みも。計画は少しずつ進んでいます。そんな山形屋の姿勢を評価する声もある中、こんな声も聞かれます。
(大阪から帰省)
「もっと若者向け。私たちの世代の服とかアパレルを増やして欲しい。入りづらい雰囲気があるからというのはあると思う」
地域一帯の取り組みはこんな所にも。
(間世田桜子キャスター)
「よかど鹿児島の間には、このように車両が停められるスペースが作られました。大型のバスなどが停められるようになっています」
鹿児島銀行が運営するよかど鹿児島は今年4月、施設の前に観光バスの乗降所をつくりました。クルーズ船の観光客を乗せたバスに活用してもらうことで天文館への回遊性を高める狙いがあります。これまで3回のクルーズ船が寄港し約160台のバスが停車。結果的に山形屋の背中を押す取り組みとなっています。
しかし、経済の専門家は今以上の取り組みが必要だと訴えます。
(バードウイング・ 鳥丸聡さん)
「九州の百貨店の中でも福岡市内の4店舗ってすごく元気。なんでかと言うと外国人だらけインバウンド、富裕層を中心市街地に取り込むような工夫をもっとやっていかなきゃいけないと思うんですよね」
高額商品を購入する富裕層を取り込むには官民一体の連携が欠かせないと話します。一方で、山形屋には他にはない強みがあると言います。
(バードウイング・ 鳥丸聡さん)
「路面電車に面していて電停がすぐ近くにある。バス停がすぐ近くにある。すぐ前にある。公共交通機関に恵まれている。これからの高齢化社会に実はマッチしていて。車で行くのはちょっとしんどいけど、という客が電車やバスでやってきて注文して配達してもらう」
一企業の再生だけでなく広い視野で取り組むことが大切だと訴えます。
(バードウイング・ 鳥丸聡さん)
「ウォーターフロントパークの活用策をどうしていくのか?天文館の活性化と実はセットにならないといけない。中央駅からその前にナポリ通があって、パース通に繋がっていて、これだけの資産を残してくれた。有効活用されていない道路、ウォーターフロント。どう活性化していこうかセットで天文館の再活性化を考えていかなければと思いますね」
再生計画スタートから1年。山形屋の岩元 修士 社長は「2年目は結果を出していく年と考えております。5年間にわたる事業計画を愚直に実行していくことで再生は達成できる。全従業員と語り、次なる時代を先駆けた企業グループを作り上げます」とコメントしています。
27日で5か年計画の1年目が終わります。今後の山形屋の取り組みに注目です。
