『タイプロ』鈴木凌、西山智樹、前田大輔、山根航海ら元候補生が見せた輝きと才能 奮闘を振り返る
いま、グループのファンのみならず幅広いエンタメファンが注目する『timelesz project -AUDITION-』。1月31日の配信で5次審査の通過者が決定し、候補生は8名まで絞られた。本稿では、惜しくも5次審査で脱落してしまった4名の元候補生に再度スポットライトを当て、彼らの奮闘を振り返りたい。
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1人目は鈴木凌。一際存在感を放つ凛とした雰囲気に加え、ステージでは鼻から抜けるようなよく通る歌声と指先まで神経の通ったパフォーマンスが印象的で、見学に来た大倉忠義(SUPER EIGHT)にも「鈴木くんめっちゃ上手くない?」と褒められる逸材だった。また、3次審査でtimeleszの3人も絶賛していたteam GREENでの橋本将生とのシンメ(シンメトリー)としての姿は視聴者にも強く刺さったようで、“鈴橋”コンビとして人気を博す。視聴者の視点からすると、この候補生たちがアイドルグループの一員になるのだということが具体的に想像できるようになったのは、この2人のシンメとしての完成度がきっかけだったと言っても過言ではない。
その後の審査でも、仕事と練習を両立しながら自分らしさを模索し続け、高いパフォーマンス力と自己プロデュース力を発揮。YouTubeに投稿されている5次審査のビハインド動画では、共同生活中に「寺くん(寺西拓人)は寝た? おやすみ言ってくるわ!」と挨拶をしに行き、「おやすみ、愛してるよ」と返されると咄嗟に投げキスをするシーンが映っており、日常生活からも溢れ出る抜群の愛嬌が大きな話題となった。メンバーの足に異変が起きた際にはすぐに駆け寄る優しさや、トレーナーに強く叱られた直後でもそれを感じさせないパフォーマンスに宿る精神力も、彼のアイドルとしての素質だったと思う。
2人目は西山智樹。2次審査では歌唱はSMAPの「らいおんハート」、ダンスはSnow Manの「Grandeur」を披露し、基本的なスキルの高さでも3人から高評価を受けていた。フィジカルトレーニングの走り込みでも上位に入っており、不屈の体力も兼ね備える。ダンスのインストラクターをしていた西山は、どの審査でも特にダンス練習の中心となり、3次審査ではホテルの部屋を回って教えることも。経験者としてのスキルをチームメンバーに惜しみなく分け与えながらリーダーをサポートする献身的な姿が印象的だった。4次審査と5次審査ではリーダーを務め、練習時の写真とともに注意点を資料にまとめるなど、チームの練習が円滑に進むように尽くす周到さには目を見張るものがあった。
リーダーとして欠席者に変更事項を伝えるために動画を撮って送ったり、浅井乃我にダブルターンを教わる時には日本語より英語の方が使いやすいであろう帰国子女の彼にあわせて英語で教わったりと、候補生同士のコミュニケーションの真ん中にはいつも彼がいたように思う。4次審査ではteam Purple Rain、5次審査ではteam SATOに所属しており、どちらのチームも練習が順調に進んでいたのは、西山の細やかな気配りがあってこそだったのかもしれない。
3人目は前田大輔。彼のダイナミックなダンスはどこで踊っていても見る者の目を引いたが、高身長ということもあり、センターに立った時のインパクトも抜群の候補生だった。人見知りのメンバーが特に多いteam GREENのリーダーになった3次審査では、「こんな上手くいかないものなんだな」と、会ったばかりの候補生たちとコミュニケーションを取り合うことに苦戦したようだが、「s𝗉𝖾𝖼𝗂𝖺𝗅 𝖾𝗉𝗂𝗌𝗈𝖽𝖾 𝟢𝟤 -素顔-」にて2次審査で『トイ・ストーリー』のウッディのモノマネを披露していたことが発覚したあたりからは、隠しきれないひょうきんさでも視聴者の人気を集めた。
team RIGHT NEXT TO YOUに所属した4次審査のビハインド動画では、ダンス未経験の篠塚大輝が「皆の時間を使うのが嫌や」と話した時には、「全然いいんだよ」「気にしないで」などと励ますのではなく「いや! バカ野郎。シノ(篠塚)に付き合うことによって俺らも振りが固まるんよ」と物事を肯定的に変換するポジティブなおおらかさも話題となった。また、菊池にラップのアドバイスを求めたり、自分で動画を撮って魅せ方を研究したりするパフォーマンスへの貪欲さ、ピカピカ光る普段の笑顔とパフォーマンス中の引き締まった表情のギャップに虜になった人が多いのではないだろうか。
そして4人目は山根航海。3次審査のV6「Can do! Can go!」の全体練習では、はじめにいた一番後ろの一番端の立ち位置からどんどん前列に呼ばれていき、最初に付いた暫定順位は1位。それから3次審査、4次審査の結果も1位通過。オーディション中、常に1位のプライドとプレッシャーを一身に背負い続けた候補生だ。ほかの候補生が追い付けていない箇所によく気づいて即座にアドバイスする視野の広さや、未経験者への教え方を模索しながらできるようになるまで根気強く指導する姿、チームで話し合いをする際に決して感情的にならない落ち着きなど、リーダーシップも頭ひとつ抜けるものがあり、いつも先頭に立って候補生全体を統率するような存在でもあった。
4次審査では湧き上がる生の感情をどれだけ曝け出せるかが鍵となる「人生遊戯」、5次審査では演技がかった表情と“カワイイ”の表現が肝となる「SWEET」と、正反対の課題曲に挑戦。前者のAメロの歌い出しでは佐藤勝利も思わず「すげえ」と声を漏らし、どちらの審査でも確固たる基本スキルに裏打ちされたスター性を遺憾なく発揮した。
このオーディションには不合格となったものの、彼らの表現者としての価値が否定されたわけではないこと、彼らを見て心を動かされたり惹かれたりした人がたくさんいることが4人に伝わっていることを切に願いながら、その見つめる先に明るい未来が拓けていくことを祈りたい。そして既存グループが新メンバーを一般公募するという事務所としては前代未聞のオーディションに参加した彼らの勇気に最大のリスペクトを込め、同情などでは決してなく、4人の純粋な実力とポテンシャルを真っ直ぐに信じ、来たる再会の瞬間に期待したい。
(文=池田夏葉)
