大規模言語モデルのClaudeを開発するAnthropicが、Amazon Web Services(AWS)と高度なAIシステムの開発と導入を進めるためのパートナーシップを拡大すると発表しました。このパートナーシップ拡大によって、Anthropicは40億ドル(約6000億円)の追加投資を受けることとなりました。

Powering the next generation of AI development with AWS \ Anthropic

https://www.anthropic.com/news/anthropic-amazon-trainium

Amazon pours another $4B into Anthropic, OpenAI’s biggest rival - Ars Technica

https://arstechnica.com/ai/2024/11/amazon-pours-another-4b-into-anthropic-openais-biggest-rival/

Amazonは、AWSを基盤とするAIチャットボットとAIチップの開発を進めるため、これまでAnthropicに40億ドルの投資を行っています。つまり、Anthropicに対するAmazonの投資額は今回で総額80億ドル(約1兆2000億円)に達するというわけです。

AmazonはAI企業「Anthropic」に6000億円も投資しながらAI開発でAnthropicを上回ることを目指している - GIGAZINE



この多額の投資の背景にあるのがチップ開発です。記事作成時点でAIチップ市場はNVIDIA一社がほぼ独占している形ですが、AWSなどの一部のクラウドプロバイダーは独自のAI専用プロセッサの開発を進めています。

Anthropicによると、AWSのシリコン設計・製造を担当するAnnapurna Labsと連携して次世代のTrainiumの開発と最適化に取り組んでおり、Trainiumと直接インターフェイスできる低レベルカーネルを作成し、AWS Neuronソフトウェア スタックに貢献しているとのこと。また、AnthropicはAnnapurna Labsのチップ設計チームと協力し、「ハードウェアから最大限の計算効率を引き出し、これを活用して最先端の基礎モデルをトレーニングする予定」だと述べています。



さらに、Anthropicは2024年8月頃からAmazonのAIアシスタントであるAlexaをClaudeベースで開発しているという報道もあります。

Amazonが次世代Alexaの搭載AIにAnthropicのClaudeを起用か - GIGAZINE



Anthropicは「Claudeは、Amazon Bedrockを通じて信頼性が高く実用的なAIソリューションを大規模に求める数万社の中核インフラとなっています。例えば、製薬会社のファイザーはAmazon BedrockでClaudeを使用し、重要な医薬品の研究と提供のタイムラインを加速させ、運用コストを数千万ドル(数十億円)節約しています。AI搭載の検索エンジンであるPerplexityはClaudeによって、より正確な応答を2倍の速度で提供しています。また、欧州議会はClaudeを活用して210万件の公式文書を複数の言語で即座に検索および分析しやすくするとともに、調査時間を80%削減しています」と語り、主要製品であるClaudeを強くアピールしています。

AIモデルのトレーニングと実行には非常にコストがかかるもの。GoogleやMetaはAI開発とは別に収益性の高い主力事業を抱えていますが、AnthropicやOpenAIなどのAI企業は活動を存続する上で継続的な資金注入を必要とするため、Anthropicは今後も継続して多額の投資を受けるとみられます。