頼清徳副総統

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(ニューヨーク中央社)米経済誌ブルームバーグビジネスウイーク(電子版)は15日、頼清徳(らいせいとく)副総統のインタビュー記事を掲載した。頼氏が海外メディアの単独インタビューに応じるのは、今年4月に与党・民進党から来年1月の総統選の公認候補指名を受けて以来初めて。総統府は同日、インタビューの全内容を公開した。

かつて自身を「現実的な台湾独立運動家」だと形容していた頼氏。台湾独立を望んでいるかとの問いに対し、いわゆる現実的というのは「台湾はすでに主権が独立した国家である」との事実に根ざしているとの考えを示し、「名前は中華民国と言い、中華人民共和国の一部ではない。中華民国と中華人民共和国は互いに隷属せず、独立を取り立てて宣言する必要はない」と述べた。

続けて、正式な独立に対して青写真はあるのか聞かれると、「私の責任は台湾海峡の現状を維持すると同時に台湾を守り、民主主義や平和、繁栄を増進することだ」とし、「いわゆる独立の道筋はない」と言明。「平和の現状を維持しなければならない。なぜなら台湾は主権が独立した国家だからだ」と訴えた。

投開票まで5カ月を切った総統選に関しては「今回の選挙は二つの路線に分かれる。一つは国際社会と引き続き交流、連帯し、民主主義を深化させていく道。もう一つは後戻りし、一つの中国原則を受け入れて中国と共に立つ道だ」と指摘。「米国はわれわれが引き続き民主主義の道を歩むことをもちろん支持してくれることだろう」と語った。

非公式の対話では、中国が台湾への威嚇を強める中、頼氏が考える「レッドライン」にも話題が及んだ。頼氏は「現在の台湾海峡情勢の緊張の問題は台湾側にはなく、中国の台頭にある」とし、中国が台湾の併呑を望み、国際社会の秩序を変えようとする状況下において「台湾の安全保障は全世界の問題であり、台湾海峡の平和と安定は全世界の利益に合致するとわれわれは明確に理解する必要がある」と強調。「台湾海峡の問題が国際的な問題なのであれば、世界のレッドラインは台湾のレッドラインであり、私のレッドラインでもある」と述べた。

頼氏は現在、南米パラグアイを訪問中。総統府によれば、インタビューは先月27日に台北市の総統府で行われた。

(尹俊傑/編集:名切千絵)