反ユダヤ主義へのヘイトスピーチを禁止するための法律があるドイツでは、ホロコーストを否定することは犯罪とされています。そんなドイツで、Twitterが反ユダヤ主義的なコンテンツへの対応を怠っているとして、ベルリン地方裁判所で提訴されました。

Press_Release_HateAid_and_EUJS_submit_landmark_case_against_twitter.pdf

(PDFファイル)https://hateaid.org/wp-content/uploads/2023/01/Press_Release_HateAid_and_EUJS_submit_landmark_case_against_twitter.pdf

Elon Musk’s Twitter hit with holocaust denial hate speech lawsuit in Germany | TechCrunch

https://techcrunch.com/2023/01/25/elon-musk-twitter-antisemitic-hate-speech-lawsuit-germany

Nick Fuentes is not mad. He's actually laughing.

https://www.didnothingwrongpod.com/p/nick-fuentes-is-not-mad-hes-actually

ヘイトスピーチに反対するキャンペーンを行うHateAidとユダヤ人学生ヨーロッパ連合は2023年1月25日に、Twitterがホロコーストの否定を含む反ユダヤ主義的コンテンツに対する独自の規則を施行していないとして、ベルリン地方裁判所に提訴しました。

HateAidやユダヤ人学生ヨーロッパ連合は「Twitterはルールやポリシーで反ユダヤ主義的なコンテンツを禁止しているにもかかわらず、Twitter上ではそのようなコンテンツが多数残されています。また、ユーザーからのツイートへの報告が寄せられたとしても、それらのコンテンツは削除されていません」と主張しています。

また、「私たちの調査では、反ユダヤ主義的なヘイトスピーチを含む投稿の約84%がTwitter上で検閲されていないことが明らかになっています。Twitterはユダヤ人が毎日ヘイトスピーチの被害を受けていることや、反ユダヤ主義が一般的になりつつあることを知っているにもかかわらず、対応を怠っています」と述べています。

2022年10月にTwitterを買収しCEOに就任したイーロン・マスク氏は、大規模な人員削減を行い、ヨーロッパ各地でもコンテンツのモデレーションに携わるスタッフが解雇されました。また、マスク氏は差別やヘイトスピーチにより凍結されていた多数のTwitterアカウントを復活させ、ヘイトスピーチが野放しになることに理想的な条件を作り出したと指摘されています。



2023年1月25日にTwitterはホロコースト否定論者のニック・フェンテス氏のアカウントを復活させました。しかし相次ぐ批判の結果、フェンテス氏のアカウントは24時間もたたないうちに再度凍結されました。

一方でマスク氏は2022年11月に「ヘイトスピーチのインプレッション数がピーク時の3分の1まで減少しました」とのツイートを残しています。また、これまでマスク氏は、Twitterは事業を展開するすべての国で法律を順守していることを繰り返し主張しています。





海外メディアのTechCrunchによると「今回のベルリン地方裁判所での訴訟は、マスク氏の監視下での不安定なTwitterがヘイトスピーチに対するポリシーやルールをどのように実施しているかについて、第三者の視点から確認することができる興味深い裁判です」とのこと。

HateAidやユダヤ人学生ヨーロッパ連合は「この訴訟の結果次第で、Twitter以外の主要なプラットフォームでもユーザーが差別的なコンテンツを削除する権利を主張することが容易になります」と述べています。また「Twitterのようなプラットフォームは独自のポリシーに基づき、反ユダヤ主義のようなデジタルの暴力からユーザーを保護する義務があることを裁判所に明文化してもらいたいと考えています」と主張しています。