@AUTOCAR

写真拡大 (全4枚)

サンバイザー外してF1日本GPに

会社員のつかぽんさんは2019年、29歳のときに120回ローンを組んでフェラーリ360モデナを購入し、丸3年が過ぎた。

【画像】3年目は「温存」の年に【つかぽんさんの愛車「フェラーリ360モデナ」】 全8枚

3年目はどんな年だったのだろうか? 2022年に起こったできごとについてお話をうかがった。


会社員のつかぽんさんは2019年、29歳のときに120回ローンを組んでフェラーリ360モデナを購入。    河合航世

「もっとも印象的だったことは高校生の時いらい、15年ぶり2回目となるF1観戦ができたことです。フェラーリのつながりで運良く、10月に開催されたF1日本グランプリ(鈴鹿)のパドックにご招待いただきました」

「チャンスと思い、モデナのサンバイザーを外して持っていき、現役のフェラーリF1ドライバー、シャルル・ルクレールとカルロス・サインツのサインをゲットしました!」

「前回のF1は免許もない高校生のころで2007年の富士スピードウェイでした。もちろんその時も生で見るF1マシンやドライバーに大興奮でしたが、当時は自分がフェラーリを所有するようになることも、F1ドライバーに間近で会ってサインをもらうなんてことも夢にも思いませんでしたね」

「それから、2021年は故障続きでほとんど走れなかったのですが、2022年はフェラーリのツーリングに参加でき憧れのF40と一緒に走ることができました。新たな出会いもたくさんありました。そして、念願の走行写真を撮ってもらいました」

2021年は故障まみれだったという話を昨年書いたが、2022年はどんなトラブルを経験したのだろうか?

「2020年の時と反対側の燃料ポンプがダメになりました。コイン洗車場で洗車していたとき、右リアのガラスフード付近からガソリン臭がすることに気づいたんです。前回交換した燃料ポンプの反対側だったため、(ああ!ついにその時が来たか)と覚悟を決めました」

2回目の車検も「ユーザー車検」で

「すぐに整備や修理をお願いしているアリアガレージさんに相談、交換修理となりました。修理代は前回と同じく10万円ほどです。大きなトラブルといえばこれくらいでしたね」

「あと、燃料ポンプ以外はエアコンのスイッチ(内気循環と外気導入を切り替える)が壊れ、内気循環にならなくなりましたが、走る・曲がる・止まるには関係がない場所であるため、修理は後回しにしています」

燃料ポンプ10万円だけで済んだのはラッキーだったのかもしれない。

他に、メンテナンス系ではオーナーになって2回目の車検を経験したとのこと。

2年前と同様、みずから運輸支局に出向いて「ユーザー車検」で検査ラインを通している。ゆえに車検費用はほぼ法定費用だけですんでいる。

「モデナを買ってから2回車検を通しています。前回も今回と同様、ユーザー車検で通しました」

「前回は検査ラインで左ヘッドライトの光軸がNGとなってしまい、近くのテスター屋さんでなおして頂きました。今回は大きな準備もなく挑みましたが、すべて一発合格で気持ちよく終わりました」

フェラーリの車検は数十万円かかるのが当たり前と思っていたが……2年連続ユーザー車検で通し、費用は法定費用+光軸調整の数千円(前回)とは驚いた。ユーザー車検で通すうえで、一般的なクルマとの違いはどのようなことだっただろうか?

「2年前に通したときもそうでしたが、1番驚いたのはブレーキとスピードメーターのテストを建物に入る前に実施したことでした(ユーザー車検のご経験がある方なら、『え?!』ってなると思いますが)」

「理由は車高やアンダーカバーの関係で、検査コースのローラーに載せられないからだそうです」

もっと乗りたい! だけど……

2021年は故障続きでほとんど乗れず、2022年はそれほど大きなトラブルはなかった模様。

しかし、1年間の走行距離は2021年も2022年もほぼ同じ2500km。これはどのような理由だろうか?


2022年は2500km走行。たまに乗って「非日常」を味わうことが至福の時というが、3年目は「温存」の年にしたとのこと。    河合航世

「最初の1年はたくさん走り、たくさん思い出ができ、良い出会いにも恵まれました。2年目はトラブル、乗れないもどかしさを噛み締めました。3年目は走行距離が6万kmを超えたこともあり、温存に振った1年となりました。本当はもっとたくさん乗りたいのですが……。

・乗ると壊れる、壊れるとお金がかかるが、あまり余裕がない。

・銀座や青山などの都会も最初は面白かったが自転車やバイク、電動キックボードと走るのはヒヤヒヤする。

・都会では駐車場を探すのに苦労する。また狭い駐車場で、バックでも小回りはきかない、後方視界は悪く、ぶつけたら高い修理代になる。駐車場で神経がかなりすり減る。ホテルのバレーパーキングなら困らないが、毎回となると出費がかさむ。

・走るとしたら郊外が快適だが、距離が伸びてますます消耗する。

このようなことが理由です」

「それでも、たまに乗ると非日常を味わえる、見た目も音も良く、フェラーリはとても素晴らしい乗り物です。理想としては、812GTSやSF90ストラダーレなど、最新のフェラーリを買って2万kmになったら売る」

「ガレージには大切にしている360モデナやF430、さらにはF50や275GTBなど往年の名車フェラーリが鎮座している……そんな状態がベストです。もちろん、目標としては途方もなく高いものですが(笑)」

3年目迎え、残債は800万円

20代でオーナーになって3年。

2年前の取材の際、支払いについて聞いた時には以下のように答えてくれた。


2022年は高校生の時いらい15年ぶり2回目となるF1観戦ができたというつかぽんさん    つかぽん

「月々4万円、ボーナス月は+25万円、120回ローンを組んで購入。金利は2.9%前後。本体価格930万円に、金利込みで1060万円くらい」

120回ローンの支払いはどれくらい終わったのか?

「ローンは3年分を無事支払い、残債は約7〜800万円分です。現在、マニュアルの360モデナの相場は上がっていまして、6.5万kmのディーラー車ですと1200〜1300万円が相場だと思います」

「仮にマニュアルの360モデナが800万円で買えるなら間違いなく『欲しい!』と思いますので、今年に限らず去年売ることを考えた時も『この(手元にある)モデナが、今、手に入る最もバーゲンプライスなモデナだ』と、少しお恥ずかしい話ですが、こう考えるようにしています」

会社員で自分の収入だけでローンを支払いながらフェラーリオーナーを続けることに対して、どんな思いがあるだろうか?

同じように20〜30代の会社員でフェラーリやポルシェなどのスーパーカーに乗りたい、欲しい! でも維持できる? そんな不安を抱えて迷っている人へのアドバイスをお願いした。

「ローンが通るなら、欲しいクルマを買うのは大いにありだと思います。問題は買ったあとに故障まみれになっても乗り続けられるか? ですね」

「わたしの場合、何度も本体価格の安いF1マティックを買おうと揺らいだこともありましたが、本を読んだりオーナーさんの実際の維持費を聞いたりして『最悪のケース』を想定すると、F1マティックでは維持費が確保できないと判断し見送りました」

「もちろん、MTだとしても手に負えない金額の機械的トラブルが起こる可能性はありました。しかし、そうだとしても、それを許容できる覚悟と踏ん切りがついたため購入に至りました(正直なところ、モデナを買う時に車屋さんで1時間半くらい悩みました)」

フェラーリ乗ってるとモテる説?

買うと決めてその後、1年間は毎日中古車サイトでモデナをチェックしていたつかぽんさん。

色、走行距離、ミッションの種類による相場感も頭の中に入っていたので、購入した個体を見つけた瞬間「これは買いだ」と迷いなくお店に見に行くことができたという。

「もっとも大事なことは、『あなたは本当にそのクルマが欲しい。本当に乗りたいのですか』という部分でしょうか」

「わたしの場合、高校生の時からフェラーリF430に憧れ、社会人になってF430や360モデナ、そのオーナーさん達と実際に間近で会う機会があり、『モデナが欲しい』という思いと、第1回の記事で触れた前愛車のボクスターがなくなったことによるゼロリセットで『買うならフェラーリ』という強い意志が生まれたのだと思います」

最後に誰もが1度は思う(?)質問を投げかけてみた。

「フェラーリに乗っているとモテますか?」

つかぽんさんの答えは「男性にモテます(笑)」であった。

「街中を走っていると、子どもがわたしのクルマを指をさしてくる姿がたくさん目に入って微笑ましいです。写真撮って良いですか? と男性の方に声をかけられることも多いです」

「ある知り合いが言っていました。『フェラーリやポルシェに乗っている、いないに関わらず、やりたいことやっている人間は自ずとカッコいいものだと思いますよ』って」

オーナー4年目に突入したつかぽんさん。2023年にはどんなドラマが待っているだろうか?

また1年後、AUTOCAR JAPANでつかぽんさんと360モデナの幸せストーリーをお届けする予定だ。