優勝カップを掲げる樋口久子(左)と金田久美子 これ以上ない恩返しだ(撮影:米山聡明)

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<樋口久子 三菱電機レディス 最終日◇30日◇武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)◇6650ヤード・パー72>
2011年の「フジサンケイレディス」以来となる、11年ぶりの勝利をつかんだ金田久美子。この「樋口久子 三菱電機レディス」で2勝目を挙げられたことには、大きな意味があった。
かつては“ギャルファー”としてならした金田久美子【写真】
最終18番で勝利を決めるパーパットを流し込んだ金田は、軽く両手を挙げると、ここまでのつらく長い道のりを思い出し大粒の涙を流した。「本当にいろんな思いがあります」。そしてその胸をさらに打ったのが、大会名にも冠されている樋口久子が涙を流す姿だった。
「樋口さんを見てまた泣きました。アマチュアの頃、プロのトーナメントに出場させてもらっていた時、樋口さんには“温かいお叱りの言葉”をすごくたくさんいただいていた」。苦笑いを浮かべながら思い出すのは、こんなシーンだった。
“天才少女”の名をほしいままにしていた中学時代に出場した大会で、樋口に呼び止められた。「化粧が濃いとか、目の周りが真っ黒よって言われて。髪の毛のこととかでも、お叱りをいただきました」。それから十数年が経ち、今では樋口の娘とも食事をする関係になった。
最近は叱られることもすっかり少なくなり、「ちょっと成長できているのかなと思ってた」。そんなことを考えていた時に、この大会で勝者の証しともいえる白のブレザーに袖を通すことに。優勝カップとともにツーショット写真を撮影することもできた。
「あれだけ怒られていた自分が、樋口さんの大会で勝てて。変な気持ちですけど、すごいうれしかったです」。不振、シード落ち…。数々の苦しみを乗り越えつかんだ勝利は、さらに大きな価値がついてくるものとなった。(文・間宮輝憲)

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