地元応援団と初優勝を喜ぶ小林伸太郎(撮影:岩本芳弘)

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<For The Players By The Players 最終日◇9日◇THE RAYSUM(群馬県)◇7137ヤード・パー71>
ポイント制のステーブルフォード方式(※)で行われた国内男子新規大会は、単独首位から出た小林伸太郎が5バーディ・2ボギーで8ポイントを獲得して、トータル41ポイントで逃げ切り。プロ14年目、36歳の小林が生まれ育った群馬の地でツアー初優勝を遂げた。
最後まで攻めの姿勢は崩さなかった。16番パー3はグリーンの左サイドにピンが切られ、すぐ左には大きな池が待ち受ける。首位の小林は、ピンの右のセーフティゾーンではなく、ドローボールでピンに向かるショットを打ち、手前2メートルにつけた。
「あれは狙いました」という会心のショット。5ポイント差で追う2位の大岩が16番で5メートルのバーディパットを先に沈めたが、小林もすぐに取り返した。「あそこで(ティショットを安全に)逃げて(パーにして)いたら後手に回るので、ティショットは狙ってよかった」と狙い通りの一打で優勝争いを優位に進めた。
「日本ジュニア」、「日本アマ」を制すなどエリート街道を歩んできた36歳。「僕の中ではJGTOツアーで勝てていなかったのはネック。2位とかが多くて、優勝争いしていても取りこぼすことが多かった。その経験は大きかったと思います」。2009年にプロ転向してから、何度も優勝争いを経験してきたことがこの試合に生きた。
特に、16年の「マイナビABCチャンピオンシップ」の記憶は鮮明に残っている。最終日、単独首位で出ながらも永久シード選手の片山晋呉にかわされて単独2位。「あのとき片山さんを見て思ったことがありました。戦っているプレーヤーが『今日は小林伸太郎の日だな』って思ってもらえるようなプレーをしたかった。ショットで有利に立つような」。
6年前の敗戦で片山から学んだことを、最終日に実践した。前半からチャンスを演出し、終盤の16番でも果敢にピンを狙ったのは、後続にスキを見せない強い意志の表れだった。
群馬県出身の小林にとっては慣れ親しんだコースで、駆けつけた地元関係者ら“身内”の応援に応えた。「うれしいの一言です。みなさんのおかげで優勝することができました」と優勝報告もできた。
各種タイトルを獲得して鳴り物入りでプロ転向をしたが、賞金シードを取ったのは3シーズンと浮き沈みのある成績が続いた。「試合が終わってから感じるものだと思いますが、この優勝でステージが上がってくれたらいいなと思います。自分のベストのゴルフを続けてきた結果が今日なので、これをきっかけにしたい」。36歳が新たなスタートラインに立った。
※バーディやパーなどをポイント換算して総合点を競う。アルバトロス=8ポイント、イーグル=5ポイント、バーディ=2ポイント、パー=0ポイント、ボギー=マイナス1ポイント、ダブルボギー以上=マイナス3ポイントとなる。各ホールでダブルボギー以上が確定した時点で、ボールをピックアップすることも可能。
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