ライオンに近づいた男性が襲われて死亡(画像は『MyJoyOnline.com 2022年8月29日付「Police probes circumstances surrounding killing of man by lion at Accra Zoo」』のスクリーンショット)

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動物園で柵を越えたり、規定以上に動物に近づいたりして問題を起こす来園客が後を絶たない。このほどガーナの動物園で、ライオンが飼育されているスペースの柵を越えて侵入した男性がライオンに襲われて死亡した。地元メディア『MyJoyOnline.com』では、男性が子ライオンを盗もうとしていたのではないかと伝えている。

西アフリカのギニア湾に面するガーナ共和国のアクラ動物園は、動物たちと触れ合えることで地元でも人気だ。そんな人々の憩いの場でもある動物園で現地時間8月28日午後12時頃、ライオンの囲いに侵入した男性がライオンに殺されるという衝撃的な事故が起きた。

当時、動物園内を巡回していた職員がライオンのいる囲いの中で負傷した30代と見られる男性を発見した。男性はライオンと来園者を隔てている10フィート(約3メートル)の高さの安全柵を乗り越えた後、さらに内側にある20フィート(約6メートル)の高さの柵を乗り越えて侵入したもようだ。

『MyJoyOnline.com』によると、男性はライオンに襲われて死亡し、遺体安置所に運ばれて警察の調査が開始されたという。今のところ男性がライオンの囲いに侵入した動機は分かっていないものの、ライオンの囲いの中には雌と雄が1頭ずつに子ライオン2頭がおり、子ライオンは2頭とも生まれつき毛が白く見える白変種(ホワイトライオン)だったため、誕生以来人々の大きな関心を集めてきた。男性は子ライオンを盗もうとしたのではないかと疑いをもたれている。

今回の事故について、森林委員会の最高責任者であるガーナ国土天然資源省副大臣のベニート・オウス・バイオ氏(Benito Owusu Bio)はこのように述べている。

「ライオンには子供がいるため、あまりそばに近寄ると子ライオンを奪われると思うかもしれません。このようなことをしないように切にお願いします。」

アクラ動物園は事故の翌日に一時閉園し、警察の調査に協力した。ガーナ警察は「現在、この不幸な事故の真相を突き止めるために、動物園側と森林委員会と協力して調査を進めています」と明かしている。また動物園によると、ライオンは4頭とも同園内で安全に保護されているとのことだ。

動物園で規則を破って問題起こす例は非常に多いが、7月にもメキシコの動物園で柵を越えてヒョウの檻に近づいた14歳少年が足を引き裂かれそうになっていた。

画像は『MyJoyOnline.com 2022年8月29日付「Police probes circumstances surrounding killing of man by lion at Accra Zoo」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)