中国のポータルサイトに、中国が「第2の日本」になる可能性が非常に高いとする記事が掲載された。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国のポータルサイト・百度に24日、中国が「第2の日本」になる可能性が非常に高いとする記事が掲載された。
 
 記事は、中国が世界一の人口大国を保ち続ける一方で、近年では深刻な高齢化問題に直面していると紹介。その状況は日本や韓国などの近隣国に比べればまだ良いものの、中国は人口の母数が大きいため、将来的には必ずや日本や韓国を超える大きな問題になるとした。
 
 そして、この10年の調査によれば、中国の年平均人口増加率はすでに1%を割り込み、0.5%前後しかないと指摘。この数値が再び増加しない限り、日本が現在直面しているのと同じ問題が中国にも降り掛かってくることになり「中国が第2の日本になる可能性が高い」とした。また、2020年における中国の出生率が人口1000人当たり8.52と初めて10を割り込み、人口の自然増加率も1000人当たり1.45とこちらも1978年以降で最低を記録したと紹介。出生率がこの先も下がり続ける危険性があることを伝えた。
 
 中国は数年前より、30年以上続けてきた「一人っ子政策」を転換し、段階的に第2子、第3子の出産を認めてきた。これも急速な少子高齢化に歯止めをかけるための施策であるが、現状では効果を発揮しているとは言い難いようだ。記事は、第3子の出産を認めても若者たちに「その気がない」とし、若い世代が子どもを産むことに対して恐怖感を抱いていると指摘。その背景には「国民の所得が年々上昇すると同時に、生活支出も急速に増えている」ことがあり、高額な結婚費用、上がり続ける物価、増加する育児支出といった社会的な問題が解決できない限り、若者たちが子どもをもうける意欲は高まらないと論じている。
 
 さらに、子どもを作る以前に結婚をする意欲さえ薄れる傾向にあり、今年7〜9月の結婚登記数が588万6000組で、昨年の同じ時期より0.1%減少し、一昨年に比べると17.5%も減少したと紹介。日々の仕事や生活に忙殺され、あるいは経済的な理由から恋愛、結婚する余裕がない若者が多く、なんとか結婚をしたとしても、子どもを育てる力が残っていないのだと伝えた。
 
 記事はこのほか、すでに進んでいる高齢化の現状も若者世代を苦しめ始めており、現状では若者2人が4〜6人の高齢者の面倒を見る状況になっているとも指摘。この状況が若い世代の財布をさらに圧迫していることで、なおのこと家庭を持つ経済基盤が作れなくなってしまっているとした。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)