今シーズンここまでヴェルダー・ブレーメンでは、特に負傷などない場合には、大迫勇也の姿が常にメンバー入りを続けてきた。だが先週土曜日はその状況が変わっていた。レヴァークーゼンへの遠征メンバーに同選手の名前は含まれておらず、その理由についてフロリアン・コーフェルト監督が説明している。

 昨シーズンの大迫勇也は、ミロト・ラシカと並びチーム最多となる、シーズン8得点をマークしていた。だが今シーズンにおいて30才の日本代表FWは、むしろブレーメンにとっての悩みの種と化してきており、ここまで出場した11試合でいまだ得点なし。何より深刻なのは試合から浮いているようにさえ見えるところであり、ウニオン戦では前半のみでお役御免となってしまった。

 そして今回のレヴァークーゼン戦において、コーフェルト監督は大迫を遠征メンバーから外すことを決断。試合前に行われたプレスカンファレンスの席でも、「勇也は今のところ、良い時期にあるとはいえない」と漏らしている。確かに「批判の声も仕方がない」としながらも、「ただメディアのみならず、全体的にみて、非常に厳しい声を浴びせられることが、非常に多い」と、つまりはスケープゴートとして扱われていることに苦言を呈した。

 「全てを勇也に押し付けてしまうには、あまりに不公平だ。みんなが悪いプレーをみせているといのに、勇也のせいにしてしまうなんて」だからこそ、2018年に移籍金450万ユーロで迎え入れた同選手を、「これからも何としても守り続けていく」覚悟であり、先週は2度に渡って長い話し合いを行って「今のところ我々両者との間では、1つの意見で一致している。それは一度とにかく、頭の中を休ませる時間が必要だということだ」と説明。

 つまりはレヴァークーゼン戦におけるメンバー外という対応は、コーフェルト監督が大迫に対して三下り半を突きつけた、という意味ではないということだ。「決して、私は彼を見放すようなことはしない。練習を通じて、きっと自信を回復していってくれることだろう」と、コーフェルト監督は期待。ただ次節のアウグスブルク戦にて復帰するかどうかについては、「それは来週かもしれない、再来週かもしれない、その次の週かもしれない。見守っていこうではないか」と明言を避けている。