ベネズエラ戦で逆転勝利を収めた侍ジャパン【写真:Getty Images】

写真拡大

勝利投手となった江少慶を称賛

■日本 8-4 ベネズエラ(プレミア12・5日・台湾

「プレミア12」オープニングラウンド・グループBは5日、台湾で開幕した。侍ジャパンは終盤までリードを許す苦しい展開だったが8回に一挙6点を奪い逆転勝利。地元・台湾はプエルトリコに6-1快勝した。

 台湾一の発行部数を誇る地元紙「自由時報」は、1面トップで母国の勝利を伝えた。インディアンス傘下の3Aに所属し、この日の試合で先発した右腕・江少慶が6回3安打1失点の好投を見せたことを称賛。球速は150キロを超え11071人の観客が大声援を送ったことなどを詳しく伝えている(WSBC発表は11852人)。

 さらに、6日のベネズエラ戦はオリックスで今季初勝利を上げた張奕であると紹介し、連勝の可能性は十分にあると解説している。一方で苦戦した侍ジャパンにも触れ、「ベネズエラは8回に自滅した」とし対象的に日本は甲斐野、山崎の好投で勝利を手にしたことをレポートしている。

 同じく全国紙の「蘋果日報」では、この日ホームランを打った台湾の林立の活躍を大々的に報じた。林立は、今季打率.389で、CPBLの首位打者になったが、1回に先制の2ランホームランを打ち、これが決勝打になったことを伝えた。

 さらに、「年俸5億円の坂本をはじめ、日本選手の価値は高い」と侍ジャパンの選手の年俸ランキングと、台湾ドルにするといくらになるかを紹介。台湾プロ野球(CPBL)の選手年俸は最高額で5000万円程度であり、台湾の感覚では想像を絶する高額年俸を得ているNPBの選手たちも話題にした。

 5日の桃園国際野球場では、日本-ベネズエラ戦を観戦しながらスマホで台中インターコンチネンタル野球場の台湾−プエルトリコ戦を見る台湾人ファンの姿があったが、台湾が早々にリードすると歓声が起こった。台湾では自国についで日本チームが人気があり、日本が8回に逆転すると大歓声が起こっていた。(広尾晃 / Koh Hiroo)