防衛省はヘリコプター搭載護衛艦「いずも」を戦闘機の搭載が可能な空母に改修することについて検討を始めた。中国国内ではかねてより「日本はヘリコプター搭載護衛艦を空母に改造するつもりだ」など懸念を示す声が存在したが、中国にとってはこうした懸念が現実になる可能性が生じた形だ。(イメージ写真提供:123RF)

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 防衛省はヘリコプター搭載護衛艦「いずも」を戦闘機の搭載が可能な空母に改修することについて検討を始めた。中国国内ではかねてより「日本はヘリコプター搭載護衛艦を空母に改造するつもりだ」など懸念を示す声が存在したが、中国にとってはこうした懸念が現実になる可能性が生じた形だ。

 中国メディアの今日頭条は27日、ヘリコプター搭載護衛艦が空母に改修される可能性が日本で報じられたことを紹介する一方、「中国も将来的に原子力空母を保有することになる」と主張し、日本の空母など「恐れるに足らず」と主張した。

 記事は、多くの中国人にとって「いずも」の名前は聞き覚えがあるはずだとし、それは支那事変や日中戦争にも投入された「出雲」と同じ名を持つためであると主張。「出雲」は中国に巨大な損失をもたらした装甲巡洋艦であり、1945年に米軍の攻撃によって沈められたとする一方、「中国人の手によって沈めることができなかったのは残念なことだ」と主張した。

 さらに、その「出雲」と同じ名を持つヘリコプター搭載護衛艦「いずも」は14機のヘリコプターを搭載でき、一部の国のヘリ空母すら上回る大きさと「攻撃型」と呼べる能力があるにもかかわらず、日本は「護衛艦」であると言い張っていると主張。しかし、防衛省が「いずも」を空母に改修することについて検討を始めたと報じられたことを紹介したうえで、「改修後のいずもは10機のF-35Bを搭載することができる計算」だとし、改修が終われば日本の空母による作戦能力は、中国や英国、フランス、ロシアなどを一気に追い越し、米国に次ぐ水準となる可能性があると主張した。

 また記事は、「いずも」の改修は米国が頭を縦に振れば「すぐにでも現実のものになるだろう」と主張する一方、「中国海軍は日本の空母を恐れる必要はない」と主張。それは、中国は近い将来、原子力空母を保有することになるからだと主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)