【V系】MEJIBRAY「ここが!お前らの“楽園(アヴァロン)”です!!」ファン熱狂のツアーファイナル徹底レポ
14カ所15公演をまわったMEJIBRAY全国TOUR「-NO MOUTH SLIVERS-」のファイナル公演がYokohama Bay Hallにて行われた。
【写真35枚】MEJIBRAYがみせる“楽園”「find your AVALON」フォトギャラリー
今回のツアーはいつもと変わった趣向で、全ての公演に副題がついており、タイトルにちなんだ初期の人気曲や隠れた名曲が多数披露された。
ファイナル公演のタイトルは「find your AVALON」。ツアー最終日にAVALON(楽園)にたどり着くなんて、なんとも粋なネーミングではないだろうか。
更にこの日は綴(Vo)の誕生日ということもあり、いつも以上の熱狂に満ちた、楽園のような一夜となった。
定刻過ぎ、天井のシャンデリアとステージ中央から伸びた花道が美しいYokohama Bay Hallに、おなじみのSEとファンのコールが爆音で響いた。この日初披露の、白を基調にした新衣装に身を包んだメンバーがステージへ続々と登場すると、黄色い歓声が割れんばかりだ。
1曲目、2曲目はツアータイトル・副題から「Sliver」「アヴァロン」が続いた。
MEJIBRAY初期の名曲を、全力で歌い上げる綴、フルスロットルで駆け抜けていくMiA(Gt)のギター……、背中を押すような、温かな歌とバンドアンサンブル。
「Sliver」は、結成当時近づくもの全てに噛み付く勢いだったMEJIBRAYが、今にも焼き切れてしまいそうになりながら演奏していた。5年の時間を経て希望の歌へと成長した同曲を目の当たりにし、筆者はこの日のライヴの成功を早くも確信する。
「ここが! お前らの“アヴァロン”です!!」(綴)
そんな曲振りと共に放たれた「アヴァロン」では、劇的な曲の展開と、歌詞の意味を訴えかけるように歌い上げる綴の声に応えるかのごとく、フロアがファンのジャンプで大きく揺れる。
「ぶっとべ! クールモンスター!!」(綴)
早くも熱気を帯びはじめた会場に、近年のMEJIBRAYを代表するアッパーチューン「VICTIM(ism)」「ACME」が続けて投下される。ファンは「VICTIM(ism)」でとことん声を張り上げて歌い、モッシュし、「ACME」ではフロアが真っ二つに割れて勢い良くウォール・オブ・デス!
ヴィジュアル系のライヴならではの、バンドと共にこれでもかとばかりに楽しむ姿勢と熱気が圧倒的だ。
ファンのハンズクラップが響いたジャジーな「DIRTY PIG PSYCHO」では、恋一(B)、MiA(Gt)がステージ両端のお立ち台の上で妖艶にサウンドを奏でる。
曲の最後には綴が事切れるようにその場に倒れ、1曲をまるまる物語のように見せるアクトに会場が息を呑む。
そして、ライヴは「鳥は泳ぎ方を知らず溺れ亡骸」「Baby Crossing」「浴槽」……と、ダウナーなミドルナンバーのセクションへ。トーチの炎が燃え上がり、赤いライトがステージを照らす中、呪詛を吐くような綴の声が響く。
時にマイクオフで狂ったように絶叫し、時に悲しげに虚空へと手を伸ばす綴。まるで何かが取り憑いたのような、彼の恐ろしいまでの怪演に背筋が震えたファンも少なくなかったはずだ。
MEJIBRAYが見せた悪夢の終わりを告げるかのように、続いた曲は新曲「ナナキ」。美しい綴のファルセットとピアノセクションから始まり、一気に駆け抜けていく同曲で、ライヴ後半戦へと火をつける。
「ツアーファイナル。今日初めての奴も、ここまで何本か参加して、一緒に駆け抜けてきた奴もいると思います。初めての奴、不安だよな? でも、そんなの関係無い! お前らのやることはただ一つなんだよ!」(綴)
「DECADENCE - Counting Goats … if I can't be yours -」では、綴のMCに返事をするかのようにイントロから大歓声が起き、シンガロングの声がどんどん大きくなっていくのが印象的だった。Yokohama Bay Hallの全てをMEJIBRAYが完全に掌握し、ロックバンドの“楽園”がそこに描きだされていく。
「まだ足んねえんだよ! 誰様の誕生日だと思ってるんだよ! うちの母親に感謝しろ!!」(綴)
「私はここで立って見ていたいんですって、気持ちも分かりますよ。でも知るかー!! 名古屋や大阪(でのライヴの盛り上がり)に負けていいのかよ! ここまで来い!!」(綴)
「Negator NEGATOR」では、綴が傍若無人に叫びながらフロアへダイブ。CO2の特効とともに熱気が吹き上げる。そしてダークなパーティーチューン「原罪の林檎」を叩き込み、モッシュとコールで会場はもはやカオスだ。
美しいピアノシーケンスとバンドサウンド、ファンの「to be or not to be!」のコールが響いた「THE END」でライヴはいよいよクライマックスへ。
更に、ボサノヴァ調のメロディとスラッシュメタル調の激しいサウンドがドラマチックに展開する最新ナンバー「羽花」を放ち、この日の本編は美しく締めくくられた。
アンコールパートはなんと5曲も用意され、本編に負けず劣らずの盛り上がりを見せた。
このツアーで久しぶりの披露となった「Mechanical beauty」では、メトが唇を噛みしめて、土石流のようなハードな同曲に懸命に挑んでいた。活動5年目にして、ミュージシャンとしてどんどんステップアップしていこうというMEJIBRAYの頼もしい姿勢を感じる。
シンセサイザーのギラつくダンスチューン、「Invisible Tower Maker」ではラストの大サビ前の歌詞が、〈今日から全てを変えてみる もう立ち止まらないの〉と、ポジティヴなものにアレンジされていたことが印象深い。
この日のライヴが、アッパーチューンとメッセージソングが多く、ファンの背中を押すようなセットリストだったことを象徴するようだった。
最後は説明いらずのアンセム「メサイア」。1番の頭からファンの大合唱が起こり、綴は花道でファン1人1人と目を合わせて破顔する。追いかけるように花道に飛び出したMiA、恋一、ステージの奥のメトも快心の笑みだ。筆者の脳裏に“find your AVALON”の文字がかすめた。
「聴こえてましたか? 見えていたか? 今日、この日は君たちが選んだ日、君たちが選んだ奇跡です。 僕は絶対今日という日を忘れません。 最高の夜でした! 愛してます!!」(綴)
こうしてMEJIBRAYの2016年のツアーは、大歓声のなかで幕を閉じた。
来年のツアー、リリースも発表され、まだまだ彼等の快進撃は止まりそうにない。2017年もまたMEJIBRAYは、私たちを楽園へと連れて行ってくれるはずだ。
セットリスト
SE:猛毒
1:Sliver
2:アヴァロン
3:VICTIM(ism)
4:ACME
5:DIRTY PIG PSYCHO
6:鳥は泳ぎ方を知らず溺れ亡骸
7:Baby Crossing
8:浴槽
9:ナナキ
10:DECADENCE - Counting Goats … if I can't be yours -
11:嘘と愚行 -それもまた人間らしいって神様は笑ってるの-
12:Negator NEGATOR
13:原罪の林檎
14:THE END
15:羽花
EN1:Mechanical beauty
EN2:D.E.INCUBUS
EN3:Invisible Tower Maker
EN4:枷と知能 -それってとても人間らしいって神様は笑ってるの-
EV5:メサイア
SE:Iris
