燃えるようなシチメンソウの赤い花が一面に咲いている。泥の上ではムツゴロウが、不器用にその胸ビレを羽ばたかせている。シオマネキの大群は波を呼び込むかのように、その大きな片腕を海に向けて回している。約10年前、筆者が諫早湾を訪れた時に見られた美しい光景が忘れられない。諫早湾干拓事業による干潟の消滅によって、当時の美しい景色は消えてしまった。豊かな周辺の漁場にも影響が現れ、海苔の養殖は壊滅的な被害