北中米W杯グループリーグ第2戦チュニジア戦でW杯デビューを飾った日本代表MF鈴木唯人(フライブルク)が22日の練習後、報道陣の取材に応じ、「久しぶりの試合で、久しぶりにアドレナリンが出た。久しぶりにサッカーの試合に戻れて、このW杯で戻れて幸せだと思った」と思いを語った。

 鈴木は5月上旬に鎖骨骨折のケガを負い、W杯出場が危ぶまれたが、幸いにも重傷には至らずにメンバー入り。5月31日のアイスランド戦は出場を回避したため、チュニジア戦がいきなりの復帰戦となった。

「練習ではしっくり来ていなかったけど、普通に試合に出たらある程度はできるだろうと言う自信はあったし、やれる感覚は気持ちの部分で持っていた。その通りになったし、身体は動いたし、吹っ切れた感覚はあった。鎖骨折れてから久しぶりの公式戦だったので、良い戻り方ができた」

 3-0で迎えた後半34分からの出場で積極的に仕掛け、モチベーションの高さを表現した。「状況が状況だったので、スタートした組があそこまでに3-0にしてくれたので、途中から出た選手たちはやりやすかった。あの状況だったので何してもOKじゃないけど、ボールを持ったら全部行こうと思っていた」。相手のファウルまがいの接触プレーがなければ、ゴールを狙える局面も作った。


 4点目につながる勢いももたらした充実のW杯デビュー。「そこまで一つ出たからと特別なものを感じることはないけど、間違いなく誰もが目指す舞台。鎖骨が折れたところから復帰もできたのでいろんな人に感謝をしないといけない」。そう心境を口にした鈴木は「でもまだまだ続くので特別気にせずに、やるべきことに集中したい」と前を向く姿勢も見せた。

 ベンチに控えている時間帯はチームを鼓舞する姿が目立つなど、冷静な口ぶりとは対照的な熱い姿も印象的だ。「こういう大会ではどれだけ出ていない選手を含めてチームが一つになって戦えるかがチーム力となって短期決戦では出る。どの立場でも自分がプラスになろうと思っている」。その姿はきっとピッチ上でのパフォーマンスにもつながるはずだ。

「(デビュー戦は)相手もチュニジアだったので。僕たちがこれから上に行けばもっと良い相手とできるので、そういったところでもう少し自分の力を示せれば」。W杯デビューもいまや通過点。ドイツで公式戦9ゴールを挙げた実績と自信を引っさげ、森保ジャパン期待のアタッカーが世界舞台で本領発揮を目指す。

(取材・文 竹内達也)