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アメリカとイランが戦闘終結に向けて合意した覚書をめぐり、14項目の最終草案を16日、中東メディアが報じました。ホルムズ海峡の航行を30日以内に正常化させることなどが盛り込まれています。日本テレビ・富田徹国際部長の解説です。

■アメリカとイランが合意 その中身は

――焦点だったアメリカとイランが合意した内容ですが、正式発表を前に中身が明らかになったということですね?

そうですね。報道ベースなので、最終的には19日に正式発表される文章を確認したいとは思いますが、現時点でいくつかポイントがありますので見ていきます。

まず、戦闘停止についてですが、「レバノンを含む全ての戦線における戦闘の即時かつ恒久的な終結を宣言する」としています。

このレバノンでは、アメリカと共に戦っているイスラエルがイラン側の勢力を猛攻撃してきたので、イランとしては、それを何としても止めさせたいと思っていて、その主張を反映させた形です。

■ホルムズ海峡「通航料」について記述なし

――日本経済や世界にも大きく影響している、ホルムズ海峡についてはどうでしょうか?

「イランは措置を講じて、商船の運航を30日以内に戦前の水準に回復させる」と書かれています。一方で、各国が警戒してきた「通航料」については記述がありません。

この通航料というのは、イランがホルムズ海峡を通過する船からお金を取り立てるというもので、イランが盛り込むよう画策していたとも報じられていました。

――日本の船がお金を払う事態は、避けられたと考えていいのでしょうか?

今回の合意には書かれていないというだけで、今後の交渉次第ですし、まだ安心はできないと思います。

■核問題“要求”受け入れた場合の見返りも

――アメリカとイランが最も対立しているポイントとなっている、核問題についてはどうでしょうか?

「イランは核兵器を決して製造しないという立場を改めて表明する」としています。一方で、イラン国内にある核施設やウランなど核物質の扱いについては、最大で60日間、交渉するとしています。

そして、その交渉の中で、イランが核問題についてアメリカの色々な要求を受け入れた場合の見返りも書かれています。

まず、戦闘で破壊されたイランの復興などのために、日本円でおよそ48兆円をアメリカとパートナー国が用意する。これには、日本企業の参加も取り沙汰されています。

それから、イランに対する全ての制裁の解除と、イランが海外に持つ資産の凍結解除も見返りとして挙げられています。

■全体的にイランに有利? 核問題に関する具体的な課題は先送り

――これはアメリカとイラン、どちらに有利な内容といえるのでしょうか。

全体的にイランに有利な内容といえそうです。制裁の解除や凍結された資産を取り戻すことは、イランにとって長年の悲願だったので、交渉次第ではこれらを手にすることができる点があります。

加えて、復興資金48兆円。さらに交渉に先立って、イランはこれまで制限されてきた原油などの輸出を解禁される、ともなっていて、イランの方が得たものが大きいといえます。

一方で、核問題に関する具体的な課題は全て今後の交渉に先送りされているので、最終的にどちらが得をするのかは交渉次第、ともいえます。