更年期に入ると「毎年2~5%」も骨が減る?エストロゲン減少がもたらす骨粗しょう症のリスクとは【眠れなくなるほど面白い 図解 更年期の話】

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エストロゲンが減ると骨がもろくなり骨粗しょう症になる

骨量は閉経後の2年間が減りやすい

 エストロゲンと骨量は密接な関係があります。骨にも新陳代謝があり、古い骨を壊す「破骨細胞」と新しい骨をつくる「骨芽細胞」がバランスよく働くことで、日々健康な骨へと生まれ変わっています。これが「骨代謝」と呼ばれるもの。骨を壊してつくり直すというサイクルを繰り返し、1つの骨は3~4カ月ごとに新しくなり、全身の骨は約3年で新しい骨へと入れ替わります。

 このバランスをコントロールしているのがエストロゲンです。エストロゲンは破骨細胞の働きを抑制し、骨芽細胞の働きを助けることで全身の骨量を維持しています。そのため、更年期に入ってエストロゲンの分泌量が減少し始めると、骨代謝がうまくいかなくなり骨量が低下してしまうのです。下の女性の骨量とエストロゲンの分泌量のグラフでも明らか。両者はほぼ同様の曲線を描いており、骨密度も更年期に入ると年2~5%ずつ減っていきます。

 また、骨粗しょう症の発病率が上昇するのも閉経前後の50歳を過ぎたあたりから。皆さんは「骨がもろくなる」のは、老化現象だと思っていませんか? 実は、骨に影響が出はじめるのは意外と早期から、閉経後の2年間が最も骨密度が低下しやすいとされています。手足の骨は閉経の15年後から大幅に減り始めるので、前もって対策しておくといいでしょう。

健康な骨は約3年で生まれ変わる

骨は毎日破壊と再生を繰り返しながら新しい骨へと生まれ変わっている

女性は骨量の大幅減少に要注意

エストロゲンが急激に減少することで、骨代謝も同じようにバランスを崩し、骨量が激減。骨がもろくなり、骨折しやすくなります。

出典:骨粗鬆症 検診・保健指導マニュアル第2版(ライフサイエンス出版 2014年)より引用改変

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 更年期の話』著:高尾 美穂

【著者紹介】
高尾美穂(たかお・みほ)
医学博士・産婦人科専門医。東京慈恵会医科大学大学院修了。同大学附属病院産婦人科助教、東京労災病院女性総合外来などを経て、女性のための統合ヘルスクリニック イーク表参道の副院長に就任。日本スポーツ協会公認スポーツドクターで、ヨガ指導者でもある。「すべての女性に、よりよい未来を」をモットーに、医療、ヨガ、スポーツの3つの活動を通じ、専門的な知識をわかりやすく伝える啓発活動にも積極的に取り組み、テレビなどのメディア出演、講演活動、stand.fm「高尾美穂からのリアルボイス」でメッセージを発信するなど、多方面で活躍中。『今日も一日ご機嫌で 高尾美穂流生き方ガイド 体も心もいい感じ』(清流出版)『高尾美穂のオトナ世代のこころとからだ相談室』(扶桑社)など著書多数。