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GRMNカローラを世界初公開

トヨタのガズー・レーシングは6月2日、『GRMNカローラ』を世界初公開した。

【画像】進化したGRのスペシャルモデル『GRMNカローラ』『GRカローラ/GRヤリス・モリゾウRR』『GRヤリス・セバンスチャン・オジェ9xワールドチャンピオン・エディション』 全41枚

GRMNカローラは、『限界領域でもクルマとドライバーが一体感を持って運転できる究極のGRカローラ』として開発された。


GRMNカローラ(プロトタイプ)    ガズー・レーシング

『ニュルブルクリンク』でのテストや『スーパー耐久シリーズ』へのレース参戦で磨かれた、専用のエアロパーツやサスペンションを採用、4WD制御もニュルでのテストを重ねて最適化された。

さらに、リアシートの撤去により約30kgの軽量化も図られるなど、走りの本質を追究した特別なモデルに仕立てられている。

販売は日本のほか北米および豪州を中心に台数限定で行われる予定である。

日本国内においては2026年秋ごろからスマートフォン向けアプリ『GR app』を通して商談の申し込みを受け付け、2027年内に発売を予定している。

また、今回の発表では2シーターの『GRMNカローラ』に加え、GR-DAT搭載・5シーターの『モリゾウRR』も開発中であることがアナウンスされた。

なお、『GRMNカローラ(プロトタイプ)』と『GRカローラ・モリゾウRR(コンセプトモデル)』の実車は、6月2日から6月28日までの期間、富士モータスポーツフォレストのウェルカムセンターに展示され、実際に見ることができる。

ニュルとレースからフィードバック

GRMNカローラは、モリゾウことマスタードライバーの豊田章男氏の『GRMNを名乗るならニュルもしっかり走れるクルマに』という言葉を受け、開発ではドイツ・ニュルブルクリンクでの走行テストに加え、日本のスーパー耐久シリーズ参戦車両やドライビングシミュレーターを活用しながら改良を重ねたという。

世界有数の過酷なコースとされるニュルブルクリンクで走り込むことで浮かび上がった課題をひとつずつ解決し、限界領域でもドライバーとクルマが対話できる一体感を追求した。


GRMNカローラ(プロトタイプ)    ガズー・レーシング

その過程で得られた知見は、2025年後期型GRカローラのボディ剛性強化や吸気冷却性能向上にも反映されているという。

空力と冷却性能が強化されたエクステリア

GRMNカローラのエクステリアには、スーパー耐久シリーズ参戦車両やニュルブルクリンクでの開発から得られた知見を反映した、カーボン製の専用エアロパーツが多数採用された。

レースの高速かつ高Gでの走行が続くような環境下で、4輪をしっかりと接地させるために、『フードダクト』や『フェンダーダクト』、『フロントサイドスポイラー』、『角度調整機構付きリヤウイング』などの空力デバイスを新開発した。


GRMNカローラ(プロトタイプ)    ガズー・レーシング

これらのエアロパーツは、スーパー耐久に参戦の『水素エンジン搭載GRカローラ』で試行錯誤を重ね、ニュルでファインチューニングされ、例えば5段階の調整機構を持つリアウイングの角度は、プロドライバーによる走行テストで1度ずつ変更しながら効果を検証、最適な仕様を導き出したという。

ボディカラーには、特別設定色の『グラビティブラック』を纏い、足元の18インチホイールは『マットブロンズ』色とされる。

専用フルバケと運転に集中できるインテリア

インテリアもまた、GRMN専用につくり込まれている。

専用設計の『フルバケットシート』はスーパー耐久参戦車両のドライビングポジションを指標に開発され、軽量な『ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)』製シェルを採用。


GRMNカローラ(プロトタイプ)    ガズー・レーシング

より高い横Gに耐えるホールド性と、クラッチの操作性を追求して調整されたシート座面長、日常における乗降性など、クルマとの一体感を高められるシートとなっている(北米仕様はセミバケットシートを採用)。

より運転に集中できる空間を追求したコックピットは配色にもこだわり、インストルメントパネルとフロントピラートリムには植毛加工が施され、反射やガラスへの映り込みなどにも考慮されている。

また、助手席側インストルメントパネルにはトヨタ自動車元町工場のカーボン課で開発・製造された『カーボン製オーナメント』が装着される。

さらにドアトリムやシフトノブへの『アルマイトレッド加飾』や、『GRMN専用シリアルナンバープレート』などの特別装備により特別感が強調されている。

水素カローラからの学びで進化したエンジン

『GRMNカローラ』のパワートレインはベースモデルと同じく1.6L直列3気筒ターボエンジンを搭載するが、最大トルクはベース車の40.8kg-mから42.3kg-mへと高められている。

これは水素エンジンを搭載してスーパー耐久に参戦したGRカローラからのフィードバックによるもので、コーナーでの立ち上がり加速に重要な中速域でのトルク向上が図られた。


GRMNカローラ(プロトタイプ)    ガズー・レーシング

加えて連続した全開走行でのエンジン出力維持のため、GRカローラ25式後期で装備された『クールエアダクト』に加えて、GRMNでは『インタークーラースプレー』も装備されるなど、耐久レースでの長時間・高負荷下での走行が、水素技術のみならず、内燃機関の進化にも多くの学びをもたらした。

また、トランスミッションにはクロスレシオ化された6速マニュアルが採用されている。

ニュル仕込みのフットワーク

足まわりもまたニュルを走り込んで仕上げられた。サスペンションは専用の『モノチューブショックアブソーバー(前:倒立、後:正立)』を前後に採用、コーナリング時の内輪の接地性を高め、高速旋回性能を引き上げるべく、リバウンドスプリングも追加された。

また、ニュルのようにサスペンションが大きくストロークする環境においても、安心できるスタビリティを求めて『バウンドストッパー』の特性の最適化も図られた。


GRMNカローラ(プロトタイプ)    ガズー・レーシング

さらに、コーナリング時の安定性とブレーキ性能向上のため、ベース車より10mm太い245/40ZR18サイズのハイグリップタイヤ『ミシュラン・パイロットスポーツカップ2』が装着された。

加えて『電動パワーステアリング(EPS)』のセッティングも、高いGを受ける旋回時に適切なアシストトルクを発生できるように制御プログラムを変更、4WDの制御も『GRMNカローラ』専用チューニングとし、直進時のリア側トルク配分を適正化することで、超高速域でのステアリングの切り始めの安定性を増すセッティングとされた。

GRMNカローラの主要装備(日本仕様)

■メカニズム
●エンジントルクアップ
●クロスミッション
●サブラジエーター
●インタークーラースプレー
●GRMNカローラ専用ショックアブソーバー(フロント:倒立、リヤ:正立)※リバウンドスプリング内蔵
●ハイグリップタイヤ(ミシュラン・パイロットスポーツカップ2)
●GRMNカローラ専用パワーステアリング・チューニング
●GRMNカローラ専用4WD制御チューニング
 
■外装
●カーボン製エンジンフード
●カーボン製フロントフェンダー
●カーボン製フロントサイドスポイラー
●カーボン製リヤウィング(角度調整機構付き)
●ホイール(マットブロンズ・GR ロゴ入り)
●ダーク色トヨタエンブレム(フロント・リヤ)
●GRMN専用GR エンブレム(フロント・リヤ)
●ボディカラー『グラビティブラック』(特別設定色)
 
■内装
●GRMN専用フルバケットシート
●GRMN専用シリアルナンバー入りプレート
●MORIZOサイン入りインストルメントパネル(カーボンオーナメント付)
●植毛インストルメントパネル・フロントピラートリム
●2シーター専用剛性ブレース
●鋳物ブラック塗装


GRMNカローラ(プロトタイプ)    ガズー・レーシング

スペック(プロトタイプ・日本仕様)

全長:4410mm
全幅:1850mm
全高:1475mm
ホイールベース:2640mm
トレッド:F1590mm・R1620mm
乗車定員:2名
エンジン型式:G16E-GTS
総排気量:1618cc
種類:直列3気筒インタークーラーターボ
内径×行程:87.5×89.7mm
最高出力:224kW(305ps)
最大トルク:415Nm(42.3kg-m)
トランスミッション:iMT(6速マニュアル/クロスミッション)
駆動方式:GT-FOUR(アクティブスプリット4WD)
サスペンション形式(前):ストラット式コイルスプリング
サスペンション形式(後):ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング
アブソーバー(前):倒立モノチューブ(リバウンドスプリング内蔵)
アブソーバー(後):正立ものチューブ(リバウンドスプリング内蔵)
ホイール:鍛造マットブロンズ(GRロゴ入り)
タイヤサイズ:245/40ZR18


GRMNカローラ(プロトタイプ)    ガズー・レーシング