新宿駅で “ぶつかりおじさん”遭遇「体当たりより、もっと硬くて重い衝撃」 被害を語る女性

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「右に避けたのにも関わらず、絶対にわざとぶつかってきました。当たった瞬間、相手のコートの中に鉄板のような板が入っているような、異様な硬さを感じたんです」

都内に住む斉藤さん(仮名、50代女性)は、今年初めに遭遇した恐怖体験をそう振り返る。

帰宅ラッシュでごった返すターミナル駅。小柄で弱そうな女性ばかりを狙い、故意に体当たりをする「ぶつかりおじさん」の被害が後を絶たない。編集部は斉藤さんに取材し、当時の状況を詳しく聞いた。(文:篠原みつき)

楽しい食事会へ向かう道中、ラッシュの駅構内で起きた悲劇

事件が起きたのは今年1月、午後6時半頃だった。斉藤さんはその日、家族や友人との食事会を控えていた。

「久しぶりに美味しいレストランへ行けるので、とても楽しい気分で歩いていました。友人に渡す手土産を買うつもりで、新宿駅構内から京王百貨店に向かう階段の手前を歩いていた時のことです」

人の波のなか、正面から一人の男性が歩いてくるのが見えた。斉藤さんは衝突を避けるため、自ら右側へと寄って道を譲った。

しかし、その男性は斉藤さんをめがけて進路を変え、激しく体当たりをしてきたのだ。

よろめいて手をつきそうになりましたが、何とか踏ん張ってバランスを保ちました。本当に凄く痛くて……。でも、ちょうど帰宅ラッシュの時間帯ということもあり、周りの人は誰も気にも留めてくれませんでした」

「身体的に弱い人しか狙わない」細身の女性を狙う卑劣な手口

激突された左肩には、尋常ではない痛みが走った。斉藤さんは、ぶつかった瞬間の不気味な感触をはっきりと覚えている。

「当たった時に、相手のコートの中に何か鉄板のような、硬い板のような物が入っていたような気がしました。単なる体当たりというより、もっと硬くて重い衝撃だったんです」

その男性は年齢50代から60代前半くらい。身長は175センチから180センチほどあり、小柄で細身の斉藤さんとは明らかな体格差があった。

「髪型は白髪混じりの天然パーマで、髪が逆立っているような感じでした。ベージュのコートに黒いカバンを持ち、コートの下はおそらくスーツ姿。目つきが凄く悪かったです」

相手は無言のまま去っていったが、斉藤さんの怒りは今も収まらない。

「私は女性で50代、しかも細身体型です。こういう身体的に弱い人しか、おそらく狙わない卑怯な人だと思います。自分より大きい男性には絶対にやらないですよね」

友人も同じ場所で目撃 消えない恐怖と後遺症への不安

被害後、左肩の痛みは5時間経ってもズキズキと続き、最終的に治まるまで2週間ほどかかったという。

警察への通報も考えたが、一瞬の出来事で目撃者もいなかったため、泣き寝入りせざるを得なかった。その後、この一件を友人に話したところ、驚くべき事実が発覚する。

「友人に話したら、『別の日に多分同じ場所で見た』と言うんです。やはり50代くらいの女性にわざとぶつかっていたそうで……。きっと他にも被害者がたくさんいると思います」

常習犯である可能性が高く、斉藤さんの恐怖は今も拭いきれないままだ。

「犯人には、なぜあのようなことをするのか聞きたいし、今後やめてほしいです。会社が終わってから、わざとやって楽しんでいるのでしょうか。もう怖くて、午後6時半にあの場所を歩くことはできません」

一人の卑劣な行動が、被害者の心と体にどれほどの深い傷を残すのか。「ぶつかりおじさん」の悪質な実態が浮き彫りとなったエピソードである。

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