接着剤も高騰

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緊迫化した中東情勢で品薄となり、価格が高騰しているものの一つに「ナフサ」があります。馴染みのない言葉かもしれませんが、実は私たちの生活に密接に関係しています。

ナフサとは原油から精製されるもので、プラスチック、ビニール袋、ペットボトルや食品包装容器などの原料です。ほかにも化学繊維や合成ゴム、塗料や洗剤など生活に身近な製品に多く使用されています。
帝国データバンクの調査では、県内の製造業の約3割がナフサ関連製品の調達リスクに直面する可能性があるとの結果が出ています。影響は製造業以外にも。実際にどんな影響が出ているのか取材しました。

熊本市北区に本社がある熊本利水工業。水道施設工事や管工事などを手がけています。この会社では配管材料の調達に影響が出始めています。

■熊本利水工業 工事部・齊藤稜さん
「メーカーから納期が未定という状況が続いている。いつ入るかというのも分からず、現場がストップしてしまう状況」

配管に使う塗料や接着剤などもナフサが原料。そのため入荷が滞っているものや、価格が高騰しているものがあるといいます。現在進めている工事は在庫を活用しながら対応しているものの、今後の工事分については資材確保の見通しが立たない状況です。

影響はこちらの会社でも。
■内装屋浩・長田浩志代表
「厳しいですね実際」

こう話すのは、合志市で一軒家やマンションの内装などを手がける合志市にある内装屋浩の長田浩志代表。

■内装屋浩・長田浩志代表
「床用のボンド関係の不足が目立ってきている。接着剤関係は有効期限があるので、半年間くらいしか有効期限がないので大量のストックができない」

5月下旬からは内装工事で使う接着剤や壁紙など、資材全般の仕入れコストが30%~50%ほど上昇する見込みだということです。

■内装屋浩・長田浩志代表
「材料の調達ですね。どうしても現場が止まってしまう。材料がないと仕事にならないですよね。それが懸念事項」

政府は4月30日時点で、ナフサ由来の化学製品について「年を越えて供給を継続できる見込み」としています。その一方で帝国データバンクは「供給制限や高値が続けば中小企業の経営を圧迫し、高騰した製品価格を通じて生活にも影響が及ぶ恐れがある」と指摘しています。原材料不足と価格高騰。その影響は、私たちの身近な暮らしにも広がっています。