Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

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注目されるアメリカとイランの戦闘終結への協議。ホルムズ海峡に対するアメリカの“逆封鎖”やイランの核開発を巡る立場の隔たりが続く中…イランメディアは10日、イランが戦闘終結に向けたアメリカの提案に対して仲介国のパキスタンを通じて回答を送ったと伝えました。

この回答に対してトランプ大統領は10日。SNSの投稿で…。

(アメリカ トランプ大統領のSNS)
『イランのいわゆる代表者からの 回答を読んだ。気に入らない。まったく受け入れられない』

また、ニュースサイト・アクシオスの取材に対し、イランの回答について「不適切で、気に入らない」と述べ拒否する考えを示しました。さらにイスラエルのネタニヤフ首相と電話会談し、イランの回答について協議したことを明らかにしました。

ロイター通信によりますと、イランのタスニム通信は、イランの回答の内容には戦闘の即時終結、アメリカによる海上封鎖の解除、イランへの制裁の30日以内の解除やイランがホルムズ海峡を管理することなどが含まれていると伝えています。

終結への道筋が見えないだけでなく…。

ホルムズ海峡周辺ではアメリカとイランが再び衝突する事態が発生しています。アメリカ中央軍は8日。アメリカ軍による海上封鎖を突破してイランの港に入ろうとしたイランの石油タンカー2隻を攻撃したと発表しました。

アメリカ側はイラン側が先にミサイルなどで攻撃してきたと主張。あくまで「自衛のため」反撃したと説明していますが…イラン側は…。

(イラン中央軍司令部報道官)
「アメリカ軍がイランの石油タンカーなどを攻撃した。これに即座に反撃した」

アメリカ側が先に攻撃したと主張。双方の主張が食い違う事態となっています。

さらに懸念されるのがレバノン情勢です。

イランは、これまで「レバノンを含む全ての戦闘終結」を求めていましたが、4月16日の停戦後も、イスラエル軍は攻撃を継続。6日には、停戦後初めて、首都ベイルートを空爆しました。特に激しい空爆が続くレバノン南部で活動する、日本人の医師は…。

(レバノンで活動 国境なき医師団 救急医 渡邉 紗耶香さん)
「空爆が激しい時には本当に10分おきにずっと鳴っているような状況」

渡邉さんが働く病院の近くにも空爆があり、窓ガラスが割れるなどの被害もでているといいます。

(レバノンで活動 国境なき医師団 救急医 渡邉 紗耶香さん)
「ここ1週間くらい特に激しくなってきていて、レバノン南部では名ばかりの停戦となっていて、もう誰も停戦を信じていない」

また、イランの石油の輸出拠点であるカーグ島の近くで、石油の大規模な流出が発生している可能性があることがわかりました。

AP通信によりますと、衛星画像に、油膜とみられるものが写っていたということです。専門家の見立てとして、8日時点で油膜とみられるものは約71平方キロメートルに及び、8万バレル相当の石油が流出した可能性があると伝えています。カーグ島はイランの石油輸出の9割を担う拠点とされていますが、流出が設備の故障によるものなのかなど、原因はわかっていないということです。

依然として中東情勢が緊迫する中、11日、国会では参院・決算委員会が開かれました。その中で、立憲民主党の森裕子議員は、高市首相に対して将来的な原油供給の不安が払拭できない中、ガソリン補助金の廃止など消費抑制策を取る考えはないか質問しました。

(立憲民主党 森 裕子 議員)
「国民に協力をしてもらって抑制策をとらないと、ますます厳しくなりますから、なくなってからでは遅いんですよ、備蓄原油が。そろそろ政策転換しませんか」

(高市首相)
「現時点で、さらに踏み込んだ節約をお願いする段階にないと考えていますが、ただ、中東情勢は今後ともしっかり注視して、あらゆる可能性を排除せずに臨機応変に対応してまいります」

また、高市首相は抑制策を取ると「生活、医療、産業、経済も回していかないといけない中、いろいろな影響が出てくる」と強調しました。

イラン情勢への影響は市民生へも広がっています。

プラスチックなどの原料となる「ナフサ」不足のニュースが連日取り沙汰されることで、静岡県内の一部地域でゴミ袋の“買いだめ”が起きているのです。

これは静岡・裾野市にあるスーパー。

(スーパーカドイケ裾野御宿店 九島 康代 副店長)
「こちらがゴミ袋のコーナーになっています…今、ここにあるだけで在庫はない状態になっていて」

4月下旬から裾野市指定のゴミ袋を買い求める客が多く来店し、現在では品薄になっているとのことです。

(スーパーカドイケ裾野御宿店 九島 康代 副店長)
「去年は1週間で40袋が2箱くらいな感じだったが、ここのところ1日で2箱分出ちゃうかたちです」

現在、ゴミ袋の販売コーナーには1家族1点までと“買いだめ”をしないようにする張り紙が張られていますが、それでもゴミ袋を買い求める客足は絶えないと話します。

この事態に裾野市は、市指定のごみ袋の入手が困難な場合は、中身が見える透明・半透明の袋でごみ出しを可能とする臨時措置を11日から始めました。期間は6月30日まで。裾野市の担当者は、市民に冷静な対応を求めています。

(裾野市生活環境課 藤田 慎之介 主席主査)
「製造元に確認したところ、例年通りの製造はできているというところですので、流通が落ち着くまでの期間というところで、暫定的に6月末までというかたちにしています。一時的な需要増加によって店舗から指定ごみ袋が品薄となっている状況なんですけども…。過度な買いだめをしないよう冷静な行動をお願いできればと思います」

指定ごみ袋についての臨時措置は、これまでに三島市や沼津市など、裾野市を含めて、少なくとも静岡県内の5市町で行われています。

(スタジオ解説)

(澤井 志帆 アナウンサー)
イラン情勢の緊迫が続き交渉の行方も不透明ですが、津川さん、現状どう見ていますか?

(レギュラーコメンテーター 津川 祥吾 氏)
まず双方が思惑が違いますので、和平の道はかなり険しいですし見通しが立たないと言わざるを得ないと思います。ただですね、大事なところで言うと。アメリカもイランも双方ですね、全面的な戦争は避けたいというメッセージ、シグナルは、同時に出していると思うんですね。ですから、それは前提にしていいと思うんですけども、そんな中で今特に注目されるのが偶発的な接触。それが欧州がどんどん過激になってエスカレートしていってしまうというところ。ここが一番注目されるところかなと思いますし、またホルムズ海峡については、今本当に細々と流れるという状態ですから、これがもう少し安定的に流れるようになるかどうかというところが注目だと思いますね。

(澤井 志帆 アナウンサー)
VTRにもありました、静岡県内でも、ごみ袋の不足など原料となるナフサの不足が懸念されています。坂口さん、そもそもこの原料ナフサというものは、どういった物質なんですか?

(コメンテーター 経営コンサルタント 坂口 孝則 氏)
まず原油、石油ありますよね。それを熱処理をして分離するんですけど、熱をかけることによって、例えば灯油とかガソリンとかナフサというのを分けるんですね。なぜこのナフサというのが問題になるかというと、ナフサをさらに熱処理をすることによって、プラスチックの原材料のチップを作っていくんですね。このチップを各工場で溶かして形にしていくってことなんで、大元のナフサが足りなくなると、根詰まりというか…これ流通が全部止まってしまうってことになっちゃう。

(レギュラーコメンテーター 津川 祥吾 氏)
ナフサって現物見たことないんですが…あれは透明な液体という風に言われてますが、そういうものでいいですか?

(コメンテーター 経営コンサルタント 坂口 孝則 氏)
透明の液体で今VTR出てますけども、これ揮発するんですね。なので3週間分ぐらいしか在庫できていないので、日本も原油はたくさん持ってますけども、ナフサに関しては20日分ぐらいの在庫を…これをぐるぐる回してるっていう状態。たくさん作って取っておくと…ということがなかなかやりにくい物質。ものすごくお金をかければできるんですけども、ペイしないので、できる限りの在庫が少ない状態にあるってことですね。

(澤井 志帆 アナウンサー)
保存がきかないということなんですね。そんな中、きょう国会で赤沢経産相は、「ナフサは年を越えて必要な量は確保できている」その一方でナフサ関連製品について、自身の地元の話として、「ある公務店で『通常の10倍発注したから大丈夫だ』と言っていたところがあった」「通常以上の発注はやめてほしいと呼びかけている」と説明しました。実際に石油製品が行き届いていない会社も多く出ているのが現状なんですが、坂口さん、この流通の現場は今どうなっているんですか?

(コメンテーター 経営コンサルタント 坂口 孝則 氏)
赤沢さんがおっしゃってることはうそじゃないんですけれども、ナフサって大きく分けると、ざっくり二つあるんですけど、そこから派生するプラスチックって、べらぼうな数があるんですね。百何十種類あるんですよ。なので、例えば全体の量は確保できても
一部が足りなかったら、一部の業者さんは品不足になっちゃうんですけど、通常って…小売店でも企業でも在庫って1、2割しか持ってないんですね。今、画面出てますけど、一人一人が1割2割、日常よく、ちょっとたくさん買うだけで全体的では在庫不足になっちゃうんで…ぜひここは企業も消費者も冷静な判断をお願いしたいところですね。

(レギュラーコメンテーター 津川 祥吾 氏)
ナフサは全体的に不足しているんですか?

(コメンテーター 経営コンサルタント 坂口 孝則 氏)
全体的にもちろん減ってるんですが、今、日本政府が頑張って調達しようとしてますが、どうしても種類によっては足りなくなってしまうってことなんですが、そこまであまり過度に恐れることはないかなって思いますね。消費者としては先ほどのゴミ袋みたいに、慌てて買うと足りなくなるという状況なので、まさに冷静な購入をというところなんでしょうか。ちなみに私今度夏あたりに本を出す予定だったんですけど、「インクが足りない」っていって…「秋以降にずらしてくれ」って言わたんですよ。それみたいに種類によっては影響があるんですが、全体的な量はそれなりに足りてるってことですよね。