Appleが新iPhoneにAI Siriを搭載できなかったことで購入者に合計約390億円の支払いを命じられる

Appleは2024年に独自のパーソナルAIである「Apple Intelligence」を発表し、iOS 18でApple Intelligenceの「進化したSiri」も利用可能となる予定でしたが、進化したSiriは開発が難航していることが繰り返し報じられ2026年までリリースが延期したことが告知されていました。この延期により、「Apple Intelligence機能の利用可能性について顧客を誤解させた」としてAppleは集団訴訟を提起されており、和解のため2億5000万ドル(約390億円)を支払うことに合意したことが明らかになりました。
https://clarksonlawfirm.com/lp/apple-intelligence-false-advertising/

Apple agrees to pay iPhone owners $250 million for not delivering AI Siri | The Verge
https://www.theverge.com/tech/924706/apple-iphone-siri-intelligence-class-action-lawsuit-settlement
Appleは2024年6月に開催したWWDC24の中で、独自のパーソナルAIである「Apple Intelligence」を発表しています。Apple Intelligenceは同年10月に配信されたiOS 18.1から英語版がリリースされ、WWDC24で発表された一部機能が利用可能となりましたが、当初はApple Intelligenceの進化したSiriもiOS 18で利用可能となる予定でした。このApple Intelligenceの進化したSiriは「LLM Siri」とも呼ばれており、2026年あるいは2027年にリリースされるのではと報じられていましたが、2025年3月にはAppleの広報担当者がリリースには予想よりも時間がかかっていることを正式に認め、iOS 18.4でリリース予定だったものの2026年まで展開予定が伸びたという声明を出しました。
Apple Intelligenceの「進化したSiri」のリリースが2026年に延期されたことをAppleが認める - GIGAZINE

進化したSiriの遅れにより、株主から集団訴訟を起こされたり、アメリカの広告審査局からApple Intelligenceのページにおける「発売中」という表示を「中止または修正する」よう勧告を受けたりと、トラブルも発生していました。
AppleがAI強化版Siriのリリース遅れを理由に株主から訴えられる - GIGAZINE

さらに、2025年3月には「Appleの広告はインターネット、テレビ、その他の放送媒体を利用し、これらの革新的な機能がiPhoneの発売時に利用可能になるという、明確かつ合理的な消費者の期待を醸成した」として、iPhoneやその他のデバイスを購入した人々を代表した集団訴訟を起こされました。
訴訟を起こしたクラークソン法律事務所は2026年5月6日に、訴訟を解決するためAppleとの間で2億5000万ドル(約390億円)の和解金を勝ち取ったことを報告しました。
和解条件に基づき、裁判所の承認が得られれば、2024年6月10日から2025年3月29日までの間にiPhone 16の全モデルとiPhone 15の特定モデルを購入したアメリカ国民は、金銭的救済を求める請求を提出できる可能性があります。クラークソン法律事務所が確保した2億5000万ドルの和解金は非返還型共通基金となり、承認された請求を期限内に提出した消費者は、対象となるデバイス1台につき25ドル(約3900円)〜95ドル(約1万4800円)を受け取ることができるとのこと。
和解ではAppleに過失は認められておらず、Appleは一切の不正行為を否定しています。Appleの広報担当者マーニ・ゴールドバーグ氏は声明で「当社は、最も革新的な製品とサービスをユーザーに提供することという、当社の得意分野に集中し続けるために、この問題を解決しました」と述べています。
