「悔しさを晴らすシーズンに」ガウル新体制で存在感を高めつつある広島DF山大地の覚悟「失敗を恐れずチャレンジして、チームの力になりたい」【インタビュー後編】
昨季のリーグ戦は30試合でメンバー入りしたが、ベンチを温めることが多く、出場は6試合だけ。チームが3年ぶり2度目のルヴァンカップ制覇を成し遂げた瞬間も、ベンチから見つめた。
「次は自分がピッチに立って、タイトルを獲りたい」
3年前、広島がルヴァンカップを制した時に抱いた想いを、叶えられなかった。もちろんチームの優勝は心から嬉しかったが、個人的には「悔しい気持ちが強かった」。
そんな山粼のサッカー人生に好影響を与えたのが、ガウル監督の就任だ。これまでのハイプレス、素早いトランジションを基盤としたアグレッシブなサッカーに加え、新指揮官が取り入れたポゼッションスタイルがハマり、今季は開幕スタメンを勝ち取ったのだ。
半年間の短期決戦である百年構想リーグは14節終了時点で、山粼は11試合に出場。開幕からの5試合はスタメンに名を連ねた。彼の守備力と配給力の高さに着目したガウル監督が、チームのビルドアップのスタートを担うCBと、攻守のバランス役であるボランチで起用していることを踏まえれば、指揮官からの信頼は厚いと評せるだろう。
「慣れないポジションの難しさがありますし、求められているレベルが高いので、まだまだです。でも、ビルドアップの部分だったり、ボールを奪い切るところなど、成長を感じているところもあります」
もっとも直近はベンチスタートが続いていた。14節・ファジアーノ岡山戦で7試合ぶりに先発したが、山粼は「コンディション自体は悪くない」としつつも、「シンプルに僕のプレーが全然良くないので、それだけ。全然足りない」と語る。
「自分が足を引っ張ってしまった試合もありますが、失敗を恐れずチャレンジして、もっとチームの力になりたい。試合に使ってもらっているからこそ、監督やチームメイト、そしてファン・サポーターの皆さんからの期待に応えたい。これまでの悔しさをピッチで表現したいです」
改めて「悔しさを晴らすシーズンにしたい」と意気込む山粼は、取材中に何度も口にしたその想いを力に変えていけるか。今後のさらなる飛躍に期待だ。
■プロフィール
やまさき・たいち/2001年1月8日、広島県生まれ。大野FC―廿日市FCジュニア―広島ジュニアユース―広島ユース―順天堂大―広島。空中戦とフィジカルに強く、ビルドアップ能力に優れるCB。ガウル監督が就任した今季はボランチでも起用されている。
取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)
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